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牢舎
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ろうや
ふりがな文庫
“
牢舎
(
ろうや
)” の例文
旧字:
牢舍
囲いは、まるで罪囚の
牢舎
(
ろうや
)
にひとしい。隅には便所までついているし、襖の外には、番人達のきびしい
気勢
(
けはい
)
がするのだった。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あの時は相手が、龍介に復讐をするためにやったのだからな。ところでヤンセンはあれから
牢舎
(
ろうや
)
へ入れられたが、あの時いた混血児の少年はその後どうしたか分らないかね」
骸骨島の大冒険
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
さてお話二つに
岐
(
わか
)
れまして、
彼
(
か
)
の喧嘩の裁判は亥太郎が
入牢
(
じゅろう
)
を仰せ付けられ、翌年の二月二十六日に出牢致しましたが、別に
科
(
とが
)
はないから
牢舎
(
ろうや
)
の表門で一百の
重打
(
おもたゝ
)
きと云うので、
莚
(
むしろ
)
を敷き
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
文政九年の十二月に、黒川村の百姓が
牢舎
(
ろうや
)
御免ということで、美濃境まで追放を命ぜられたことがある。二十二人の人数が
宿籠
(
しゅくかご
)
で、朝の五つ
時
(
どき
)
に
馬籠
(
まごめ
)
へ着いた。
師走
(
しわす
)
ももう年の暮れに近い冬の日だ。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
乳のみは無心だが、今若と乙若の二児は、二夜の
牢舎
(
ろうや
)
暮らしに
怯
(
おび
)
えきっていた。母の膝から寸分も離れないのである。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
これは病室だけではなく医員の部屋も同じことだが、病人たちは
牢舎
(
ろうや
)
に入れられたようだと云っているそうだ、病人ばかりではなく、医員の多くもそんなふうに思っているらしいが
赤ひげ診療譚:05 徒労に賭ける
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
その一かたまりが又八の側へ寄って来た頃、さらにまたもう一名の縄付を曳いて四、五名の
牢舎
(
ろうや
)
臭い人々が現れた。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「お姉さま、西原の知也さまが
牢舎
(
ろうや
)
へおはいりになったことご存じでしょう」
めおと蝶
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
秩父
(
ちちぶ
)
の連峰が、野の果てに横たわっていた。
牢舎
(
ろうや
)
の中に
囚
(
とら
)
われている師の身を思うと、伊織の頬は濡れてくる。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それを
牢舎
(
ろうや
)
に下げるには、どんな軽罪な者でも、即座に「
仮吟味
(
かりぎんみ
)
」を開き、一応、奉行自身が
冤罪
(
えんざい
)
や
偽構
(
ぎこう
)
の事件であるかないかを確かめた上、奉行の口から
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けれど、見返りお綱の兇状を、いっそ、
牢舎
(
ろうや
)
で洗われてくることは、先が楽しみのような気がいたします。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ところが、捕虜の新六は、よほど仏教信者とみえ、
牢舎
(
ろうや
)
のうちで、夜も昼も、法華経ばかり
誦
(
よ
)
んでいた。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「だって、そこは
牢舎
(
ろうや
)
じゃないか。どうしてこの鉄格子の境を越えてはいれるものじゃない」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
牢舎
(
ろうや
)
にいる先生にこの手紙を届けよう。陽は暮れても、あの正丸峠を越えさえすれば——。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おそらく
牢舎
(
ろうや
)
の一日二晩のあいだに、お袖は、一時混乱した頭をとり戻して、いかなる官力の圧迫にも、いかめしそうな裃の人間たちにも、気負けしまいと、心を
夜叉
(
やしゃ
)
のように持って
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
牢
漢検準1級
部首:⽜
7画
舎
常用漢字
小5
部首:⼈
8画
“牢”で始まる語句
牢
牢屋
牢獄
牢固
牢人
牢乎
牢問
牢格子
牢守
牢死