“みいり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
収入64.7%
実入8.8%
收入8.8%
収穫5.9%
利益1.5%
収益1.5%
実収入1.5%
実納1.5%
實入1.5%
收穫1.5%
魅入1.5%
魑入1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今年は豆類其他で千円も収入みいりがあろうと云うことであった。細君の阿爺ちゃん遙々はるばる讃岐さぬきから遊びに来て居る。宮崎君の案内で畑を見る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
これは、だいぶ実入みいりになったが、八丁堀に顔を覚えられて、向うが、相手にしなくなった。
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
うしろは五萬坪もある深い藪になつてゐて、筍や竹材で一年三千圓くらゐ收入みいりがあるとおばさんが云つた。群る竹幹の間に、高啼きを續けてゐるひよどりの聲が鋭どかつた。
京洛日記 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
「われわれから取上げやがって、ああして荒して置けあどうだと云うんだ。借手のつくまで、耕させて置けあ、幾らかなりの収穫みいりがあんのに……」
都会地図の膨脹 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
一年の間、春、夏、秋、と三度蚕を飼ってあがる利益みいりと、自分の畑のものを売った利益などで純農民は生計を立てて行かなければならない。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
ずいぶん贅沢ぜいたくをやって暮しているが、それはありのように皆、甘い男たちが運んで来るらしい。もっとも初めは指南だけであったが、いつの間にか、賭碁かけごもっぱらになり、そのほうの収益みいりすくなくない。
魚紋 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
収賄しゅうわいは、刑吏のつねで、その方こそ正しい実収入みいりだとして、悪徳とは考えもせぬ彼らだが、こんな人なかで、白昼、めんといわれては、いくら彼らでも立つ瀬はない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
老比丘閉口して寺に帰って仏にもうすと、わが弟子ども今後俗家で女のために説法すべからずと戒めたが、それでは実納みいりが少ないから男子ある側で女人に説法すべしと改めたとある。
文藏の代になりてはべつして毎年いつ都合つがふよく年々實入みいりふゑるに往々ゆく/\しうと甚太夫も此方こなたへ引取べしとしうとめも申により喜び居たりけりさてまた雲切仁左衞門は彼三十七兩の金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「お前の鼻には叶はないよ、俺の方は何んの收穫みいりも無い」
我に貞なりとはいうことを得ずとなし、はじめよりお通の我を嫌うこと、蛇蝎だかつもただならざるを知りながら、あたかもかれ魅入みいりたらんごとく、進退すきなく附絡つきまといて
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
殺さんと致せしは如何なる天魔てんま魑入みいりしやと今更後悔仕こうくわいつかまつるもせんなき事なればせめては罪障ざいしやう消滅せうめつため懺悔ざんげ仕つるなり因ては御殿場村の條七娘里儀の不義も何も引纏ひきまとめて惡事は此九郎兵衞なれば御はふどほりの御所刑しおき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)