収穫みいり)” の例文
旧字:收穫
それにしても収穫みいりの悪いのに慣れている彼の金の使いぶりは、神経的に吝々けちけちしたもので、計算に暗いだけになお吝嗇しみったれていた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「われわれから取上げやがって、ああして荒して置けあどうだと云うんだ。借手のつくまで、耕させて置けあ、幾らかなりの収穫みいりがあんのに……」
都会地図の膨脹 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
述懐して、あん乾児こぶんたちへも、このごろの収穫みいりの貧しい理由をいって聞かせると、蜘蛛太は、小賢こざかしい眼をかがやかし
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ところで、ゆうべの収穫みいりはどうだな。洛陽船をあてに、だいぶ諸方の商人あきんどが泊っていた筈だが」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)