“ちく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:チク
語句割合
馳駆60.4%
15.1%
13.2%
5.7%
3.8%
1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぜひなく陣頭に立つときでも、不利と見れば見得なく逃げるし、すすんで乱軍の中を馳駆ちくするような猛将ぶりは彼にはなかったことである。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
卯平うへいもとより親方おやかたからうち容子ようすやおつぎの成人せいじんしたことや、隣近所となりきんじよのこともちくかされた。卯平うへいくぼんだ茶色ちやいろあたゝかなひかりたたへた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
雪割草ゆきわりそうは、だれかとおもって、そのほうると、しゅろちくかげから、うすあかいほおをして、桜草さくらそうわらいながらいっているのでありました。
みつばちのきた日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
まわりの円味がかった平凡な地形に対して天柱山と吐月峰は突兀とっこつとして秀でている。けれどもちくとかしゅんとかいうそばだちようではなく、どこまでもがたの柔かい線である。
東海道五十三次 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
四面高くして中央平坦へいたん、ここに家宅を構えるものは、富貴延命六ちくさん、加増されて名誉の達人起こり、君には忠、親には孝、他に類少なき上相となす——家相にピッタリとはまっております。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ぐうづらつるつこいて打棄うつちやつて、いや本當ほんたうでがす、わしやちくなんざあいふなきれえでがすから、どこぢやがあせんお内儀かみさん、よるつて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ちくいふなきれえだから、そんだがあの阿魔あまもづう/\しい阿魔あまだ、此間こねえだなんざおつかこたおもさねえかつちつたら、おもさねえなんてかしやがつて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)