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たゝみ
語句 | 割合 |
疊 | 64.1% |
畳 | 28.2% |
席 | 2.6% |
席薦 | 2.6% |
疊紙 | 2.6% |
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小柄な
爺さんは
突然疊へ
口をつけてすう/\と
呼吸もつかずに
酒を
啜つてそれから
強い
咳をして、ざら/\に
成つた
口の
埃を
手拭でこすつた。
替え立ての
畳の
上に、丸い紫檀の
刳抜盆が一つ
出てゐて、
中に置いた湯呑には、京都の浅井黙語の模様
画が
染め
付けてあつた。
勝手の方へ立いで見れば
家内の男女
狂気のごとく
駈まはりて、
家財を水に
流さじと
手当しだいに
取退る。水は
低に随て
潮のごとくおしきたり、
已に
席を
浸し
庭に
漲る。
殘し非人に
左右せらるゝ事なく
席薦の上にて相
果先祖
累代の
香華院に葬られ
始終廟食の
快樂を受るは之れ則ち光が
賜物にして
仇乍も仇ならず
反つて
恩とこそ思ふ可けれ依て元益親子は光を
恨む事を
改めらるゝに
中には
紺糸縅鐵小脾の
具足一
領南蠻鐵桃形の
兜其外
籠手脛當佩楯沓等六
具とも揃へて是あり
又底の
方に
何か
疊紙の樣なる
包あり是を