“かはづら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
川面83.3%
河面16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とゞめて川面かはづらを見やれば誠に魂を冷す關山とてさかしき坂あり一人こゝを守れば萬夫も越えがたしと見ゆる絶所にて景色けいしよくもよし車夫いろ/\名所話しを
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
赤蛙が再び浮くかも知れぬ川面かはづらのあたりに眼をこらした。しかし彼は今度はもう二度と浮き上つては来なかつた。
赤蛙 (新字旧仮名) / 島木健作(著)
残暑ざんしよ夕日ゆふひが一しきり夏のさかりよりもはげしく、ひろ/″\した河面かはづら一帯に燃え立ち、殊更ことさらに大学の艇庫ていこ真白まつしろなペンキぬり板目はめに反映してゐたが
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
河面かはづら対岸たいがんそらかゞや朝日あさひビールの広告くわうこくと、東武電車とうぶでんしや鉄橋てつけううへえず徃復わうふくする電車でんしや燈影ほかげてらされ、かしボートをわか男女だんぢよ姿すがたのみならず
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
もういくら待つても人通ひとゞほりはない。長吉ちやうきち詮方せんかたなく疲れた眼をかははうに移した。河面かはづら先刻さつきよりも一体にあかるくなり気味悪きみわるい雲のみねは影もなく消えてゐる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
道子みちこはし欄干らんかんをよせるとともに、真暗まつくら公園こうゑんうしろそびえてゐる松屋まつや建物たてもの屋根やねまど色取いろど燈火とうくわ見上みあげるを、すぐさまはしした桟橋さんばしから河面かはづらはううつした。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)