)” の例文
間斷かんだんなく消耗せうまうして肉體にくたい缺損けつそん補給ほきふするために攝取せつしゆする食料しよくれうは一わんいへどこと/″\自己じこ慘憺さんたんたる勞力らうりよくの一いてるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
〔譯〕一歴史れきし、皆形迹けいせきつたへて、情實じやうじつ或は傳らず。史を讀む者は、須らく形迹にいて以て情實をたづね出だすことを要すべし。
おうさまは、おんないているのをて、家来けらいつかわして、そのいている理由いわれをたずねられました。いもうとは、一始終しじゅうのことを物語ものがたりました。
木と鳥になった姉妹 (新字新仮名) / 小川未明(著)
○新撰字鏡うをに鮭(佐介さけ)とあり、和名抄には本字はさけぞくさけの字を用ふるは也といへり。されば鮭の字を用ひしもふるし。
おや/\とおもひながら、なほねんれてつちつてると、把手とつての一のみけて完全くわんぜんなる土瓶どびんであつた。(第三圖イ參照)
これは吾人ごじん日々ひゞ會話くわいわ新聞しんぶんなどにも無數むすう發見はつけんするが、たとへば、ちかごろ何々日といふはりに何々デーといふ惡習あくしふが一おこなはれてゐる。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
また独りで黙々と飯を食べている六があるし、銭独楽ぜにごまをまわして、酒をけている労働者の一かたまりだの、せまい土間にいっぱいだった。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やまくづして、それに引添ひきそふやうにてられたこのいへの二かいからは、丁度ちやうどせまらぬ程度ていどにその斜面しやめんそらの一とが、仰臥ぎやうぐわしてゐるわたしはいつてる。
日の光を浴びて (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
障子しょうじ欄間らんま床柱とこばしらなどは黒塗くろぬりり、またえん欄干てすりひさし、その造作ぞうさくの一丹塗にぬり、とった具合ぐあいに、とてもその色彩いろどり複雑ふくざつで、そして濃艶のうえんなのでございます。
己なんぞも、近頃は大分焼け糞になって来た。どうせ藝術家になれないくらいなら、せめて空想の世界の一をなりとも、実現したいと云うような了見が起る。
小僧の夢 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
その脈絡みゃくらくのていどや統一とういつ範囲はんいは、もうすこしたってみねばわからぬが、とにかく一脈絡みゃくらく統一とういつとはじゅうぶんみとめることができる。みょうな変人があったものだ。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
薄板うすいた組合くみあはせて名かた暗箱あんはこをこしらへる。内すみる。から十五錢ばかりでしかるべき焦點距離せうてんきよりを持つ虫鏡をつて來て竹つゝにはめんだのを、一方のめんにとりつける。
るくおあそばせばれまで、さりとは方圖はうづのなきおわがまヽとおもつてしかりつけしがれもしゆおもひの一なり、もとよりおそののあるではなくたゞおさなひとぎらひして
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
進みあつぱれなる山内先生の御眼力がんりき恐入たり左樣にほしさして仰らるゝ上はつゝかくすにえきなし此上は有體ありていに申べし實に斯樣かやうなりと大望たいまうを企てし一始終しじうおちなく物がたり此上は何卒なにとぞ先生の知略ちりやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
學生がくせいつきに七ゑんぐらゐくにからもらへばちゆうであつた。十ゑんるとすで贅澤ぜいたくおもはれた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
利息りそくの一としてなるつたけ上等じょうとう金魚きんぎょをもつてこいつて、いやがるんです。わたしは、しゃくだから、三びきでせいぜい五千円せんえんというランチュウを、三万円まんえんだとふつかけてつてつたんですが……
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
他の不規則ふきそくに高低は或はき或はりて全体ぜんたいを大なる牡丹餅ぼたもちの如き形とし兩面れうめん中央部ちうわうぶには尖端せんたんの鋭き石片せきへん又は鹿しか角抔つのなどて、他の小石を槌として之をち徐々にくぼみをまうけしならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
しかしながらわかしゆしようする青年せいねんの一勘次かんじいへ不斷ふだん注目ちうもくおこたらない。れはおつぎの姿すがたわすることが出來できないからである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
あんずるに和漢わかん三才図会づゑ寓類ぐうるゐに、飛騨美濃ひだみのあるひは西国の深山しんざんにも如件くだんのごとき異獣いじうある事をしるせり。さればいづれの深山にもあるものなるべし。
するとまた、そのうしろにかくれていた六ゆびが、前のさむらいのなかをかるくついて、ふりかえった顔となにかひそひそ話しているようす。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小太郎こたろうは、おとうさんがいなくなったのをくわしく物語ものがたりました。おばあさんは、小太郎こたろうはなしを一始終しじゅうわると
けしの圃 (新字新仮名) / 小川未明(著)
だい四の精靈せいれうは、本體ほんたい自然物しぜんぶつである。この精靈せいれうもつと神聖しんせいなるものは、だい一の神佛しんぶつる。たとへば日本國土にほんこくどたましひ大國魂命おほくにたまのみこととなつてかみになつてゐるごときである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
落城後らくじょうごもなく、城跡しろあとの一三浦みうらぞくはかきずかれましたので、わたくし自分じぶん住居じゅうきょからちょいちょい墓参ぼさんをいたしましたが、はかまえつむっておがんでりますと
其後そののち、三十九ねんぐわつに、マンロー八木氏やぎし引張ひツぱつてつて、大發掘だいはつくつこゝろみた。其報告そのほうこくの一人類學會雜誌じんるゐがくくわいざつしるが、其研究そのけんきう要點えうてん新古しんこ時代じだい貝塚かひづかがつしてる。
農商務省のうしょうむしょうにもでた、警視庁けいしちょうへもでた。いずれもあまりに位置いちひくいので二年とはいられずやめてしまった。そのうち府下ふか牛乳搾取業者ぎゅうにゅうさくしゅぎょうしゃの一しゅとなって、畜産衛生会ちくさんえいせいかいというものができた。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
才覺さいかくしていまあげたなら何樣どのやうに御喜びならん何卒御恩報じに進度者あげたきものなれども親分の長兵衞さんにはこんなはなしも致されまじどうしたら金の才覺が出來るであらうと女房お梅に一始終しじうはなしければお梅は是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
たゞ、三角測量臺かくそくりやうだい見通みとほしにさはためはらはれた空隙すきがそれをみちびいた。東隣ひがしどなり主人しゆじん屋根やねの一かくにどさりととまつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
あんずるに和漢わかん三才図会づゑ寓類ぐうるゐに、飛騨美濃ひだみのあるひは西国の深山しんざんにも如件くだんのごとき異獣いじうある事をしるせり。さればいづれの深山にもあるものなるべし。
同じ年ごろの僧侶そうりょと少年と六とをよりだし、服装ふくそうまでそれらしくかよわせて、わざとことごとしくらせたのだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたしは、みんなの幸福こうふくをのろったけれど、こういうように、ある一人々ひとびとしあわせで、ある一人々ひとびとがしあわせであることをのぞまなかった。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
したがってあまり御参考ごさんこうにもならぬかとぞんじますが、かくそのとき問答もんどうの一をおつたえしてきます。
大體だい/\おいてその大部分だいぶぶん太古たいこより傳來でんらいせる日本固有にほんこいう言語げんごおよ漢語かんごをそのまゝれたもの、またはこれを日本化にほんくわしたもので、一西洋各國せいやうかくこくたとへばえいふつどく西せい
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
東面山麓とうめんさんろく山土さんど崩壞ほうくわいして堆積たゐせきしたる一に、祝部高坏土器いはひべたかつきどき發見はつけんしたので、如何どう此所ここあやしいと、人類學者じんるゐがくしやならぬ土方どかた船町倉次郎ふなまちくらじらうといふのが、一生懸命しやうけんめいすゝんでほか
いつはりなきなりせばいかばかり人のことうれしからまじとは朗詠集らうえいしふ文詞ぶんしにもいでてよく人情にかなひたる歌なれども左右とかく人世の欲情は免かれがたくしていつはかざる事のなきにもあらずされば元祿の頃大坂おほさか天滿橋てんまばしの邊に與市と云者あり未だ若年にしておもてには侠客風俗をとこだてふう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ただ、さすがに人のないのは、法術師ほうじゅつし幻術家げんじゅつかで、ここにはたッたひとりの名がぽつんとしるされてあるばかりで、しかもその名が聞いたこともない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのもりは、あるおおきな屋敷やしきの一になっていたのです。やぶれた垣根かきねからは、いぬばかりでなく、近所きんじょ人間にんげん子供こどもたちも、ときどき、出入でいりをしました。
森の中の犬ころ (新字新仮名) / 小川未明(著)
此事雑書ざつしよ散見さんけんすれどもをのせたるものなし、ゆゑに図をこゝにいだす。此図は先年しも越後にあそびし時目撃もくげきしたる所なり。見る所たゞ面のみ、手足は見えず。
土偶どぐう※ なにしろ泥土でいどおとしてるべしと、車夫しやふをして、それをあらひにつてると、はからんや、それは獸骨じうこつの一大腿骨だいたいこつ關節部くわんせつぶ黒焦くろこげけてるのであつたので
わたしは、なにもある一ひとたちにかぎってにくしみがあるのではない。平等びょうどうにみんなをのろったのであった。それだのに、このさまはどうしたことであろう。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
此事雑書ざつしよ散見さんけんすれどもをのせたるものなし、ゆゑに図をこゝにいだす。此図は先年しも越後にあそびし時目撃もくげきしたる所なり。見る所たゞ面のみ、手足は見えず。
公爵こうしやくたれてるのをると、如何どうしても土偶どぐうらしい。黒色こくしよく土偶どぐうの一らしいので『萬歳ばんざい』をとなへる。なかには、まへからつて二人ふたりは、そもそなにしつゝりやなど罵倒ばたうる。
おじいさんは、おばあさんのかえるのをっていますと、おばあさんが、あかぼういてかえってきました。そして、一始終しじゅうをおばあさんは、おじいさんにはなしますと
赤いろうそくと人魚 (新字新仮名) / 小川未明(著)
清人せいひと顧炎武こえんぶ亭林遺書中ていりんゐしよちゆうる〔金石文字記あるひは〔碑文摘奇ひぶんてきき(藤花亭十種之一)あるひは楊霖竹菴やうりんちくあんが〔古今釈疑しやくぎ中の字体じていなど通巻つうくわんへん捜索さうさくしたれどもきやうの字なし。
それを幻花子げんくわしがチラとみゝはさんで、大井村中おほゐむらぢうのこらずさがして、やうや野中氏のなかし寶庫ほうこ突留つきとめるともなく、貝塚かいづかの一ひらいて其所そこ養鷄場ようけいぢやう設立せつりつする大工事だいこうじおこり、此期このき利用りようして土方どかた買收ばいしう
かれはついに、一始終しじゅうのことをじいさんにけて、どうかゆるしてくださいともうしました。
どこで笛吹く (新字新仮名) / 小川未明(著)
かく土方どかた菱沼ひしぬまたくたづねて、そのたといふ土器どきると、完全くわんぜんなる徳利形とくりがたの、立派りつぱなる彌生式やよひしきである。それにまたカワラケの燈明皿とうみやうざら燈心とうしんために一くろげたる)と、高抔たかつきの一とである。
おとこは、よるおそくまで、障子しょうじはなして、ランプのした仕事しごとをすることもありました。なつになると、いつも障子しょうじけてありましたから、そとあるひとは、このしつの一見上みあげることもできました。
あほう鳥の鳴く日 (新字新仮名) / 小川未明(著)