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魅
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みい
ふりがな文庫
“
魅
(
みい
)” の例文
「笑いごとじゃないよ、お前さんは、おっかない骸骨と、何をしようと云うんだね、お前さんは、
邪鬼
(
じゃき
)
に
魅
(
みい
)
られてるのだ」
牡丹灯籠 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
母の胎内にいた時のことを忘れたように、自分が僧侶の身であることを忘れて、まったく悪魔に
魅
(
みい
)
られるほどの恍惚たる心持ちになったのでした。
世界怪談名作集:05 クラリモンド
(新字新仮名)
/
テオフィル・ゴーチェ
(著)
この上に学問させたら、彼はいよいよ才学に誇って、果ては
天魔
(
てんま
)
に
魅
(
みい
)
られて何事を仕いだそうも知れまい。学問はやめいと言うてくれ。しかと頼んだぞ
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
萩原さんが幽霊に
魅
(
みい
)
られ、骨と一緒に死んでいたとの評判もあり、又首に掛けた大事の守りが
掏代
(
すりかわ
)
っていたと云うが、其の鑑定はどうも分らなかった
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
遊
(
あそ
)
び
過
(
すご
)
して
遣
(
つか
)
ひ
捨
(
すて
)
しとは
合點
(
がてん
)
行
(
ゆか
)
ねど其方が
打叩
(
うちたゝ
)
かれても一言の
言譯
(
いひわけ
)
さへもせざりしゆゑ
如何成
(
いかなる
)
天魔
(
てんま
)
が
魅
(
みい
)
りしかと今が今迄思ひ居たるに全く若旦那の引負を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
K君はここを話すとき、その瞳はじっと私の瞳に
魅
(
みい
)
り非常に緊張した様子でした。そしてそこで何かを思いついたように、微笑でもってその緊張を
弛
(
ゆる
)
めました。
Kの昇天:或はKの溺死
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
「アアついに、自然に
魅
(
みい
)
られた」と、市長は感じたが、その時はもう彼は、小川の川底に沈んでいた。
空中征服
(新字新仮名)
/
賀川豊彦
(著)
「オイ、紫錦さん、お
芽出度
(
めでと
)
う」源太夫は皮肉に冷かした。「エヘ、お前
魅
(
みい
)
られたぜ」
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
どうして隆夫が、そんな
軟派青年
(
なんぱせいねん
)
になってしまったのか、もちろんわたくしにも監督上ゆだんがあったわけでございましょうけれど、まさしく悪魔に
魅
(
みい
)
られたのにちがいありません。
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
もしそうなれば不足というは薬にしたくもないはずなるに、汝は天魔に
魅
(
みい
)
られてそれをまだまだ不足じゃとおもわるるのか、ああ情ない、妾が云わずと知れている汝自身の身のほどを
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
弦月丸
(
げんげつまる
)
出港
(
しゆつかう
)
のみぎりに
檣燈
(
しやうとう
)
の
微塵
(
みじん
)
に
碎
(
くだ
)
けたのを
見
(
み
)
て『
南無阿彌陀佛
(
なむあみだぶつ
)
、
此
(
この
)
船
(
ふね
)
には
魔
(
ま
)
が
魅
(
みい
)
つて
居
(
を
)
るぜ。』と
呟
(
つぶや
)
いた
英國
(
エイこく
)
の
古風
(
こふう
)
な
紳士
(
しんし
)
は
甲板
(
かんぱん
)
から
自分
(
じぶん
)
の
船室
(
へや
)
へ
逃
(
に
)
げ
込
(
こ
)
まんとて
昇降口
(
しようかうぐち
)
から
眞逆
(
まつさかさま
)
に
滑落
(
すべりお
)
ちて
腰
(
こし
)
を
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
われは戰慄す、
魅
(
みい
)
られたる人の如くに恐る。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
高武蔵守師直という無道人に
魅
(
みい
)
られた、塩冶の奥方という貞淑の婦人は、丹波路の名も知れない小さい村の百姓家で、その若い命を焼かれてしまうのである。
小坂部姫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「私は邪鬼に
魅
(
みい
)
られて、殺されようとしているところでございます、どうかお助けを願います」
牡丹灯籠 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
なにをいうても今は悪魔に
魅
(
みい
)
られているので、いかようの御沙汰もあろうかと、それがしも
内
(
ない
)
ない懸念しておったが、今になんの御沙汰もなくば、存外穏便に済もうも知れぬ。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
相手は眼を薄くとじたままで、やはり否とも応ともはっきりとした返事をあたえないので、忠通はいよいよ
焦
(
じ
)
れ出して、彼が天魔に
魅
(
みい
)
られているという現在の証拠を相手の前に叩き付けようとした。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
励むものもあるまい。父上は天魔に
魅
(
みい
)
られたのじゃ。
小坂部姫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
魅
常用漢字
中学
部首:⿁
15画
“魅”を含む語句
魅力
魑魅魍魎
魅入
魑魅
魅惑
妖魅
鬼魅
魔魅
魅惑的
嬌魅
山精木魅
魅込
魅縛
無鬼魅
魅魍
厭魅
魅了
魔魅跳梁
木魅
山魅
...