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食物
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くひもの
ふりがな文庫
“
食物
(
くひもの
)” の例文
かの小さき溪の
圍
(
かこひ
)
なきところに一の蛇ゐたり、こは昔エーヴァに
苦
(
にが
)
き
食物
(
くひもの
)
を與へしものとおそらくは相似たりしなるべし 九七—九九
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
これにつけても
追随者
(
エピゴーネン
)
を成るべくどつさり
有
(
も
)
ちたいものは、
食物
(
くひもの
)
も
精々
(
せい/″\
)
手軽なところを選ばねばならない事になる。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
細君は
襦袢
(
じゆばん
)
の袖口で
眶
(
まぶち
)
を押拭ひ乍ら、勝手元の方へ行つて
食物
(
くひもの
)
の
準備
(
したく
)
を始める。音作の弟は酒を買つて帰つて来る。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
出稼ぎして諸方を
彷徨
(
うろつ
)
いてゐた方が、ひもじい
想
(
おもひ
)
をしない、
寝泊
(
ねどま
)
りする処にも困らない。生れた村には
食物
(
くひもの
)
が
欠乏
(
たりな
)
くて
皆
(
みんな
)
が
難渋
(
なんじふ
)
してゐるけれど、
余処
(
よそ
)
は
其程
(
それほど
)
でもない。
椋のミハイロ
(新字旧仮名)
/
ボレスワフ・プルス
(著)
美禰子は
食物
(
くひもの
)
を小皿へ取りながら、与次郎と応対してゐる。言葉に少しも
淀
(
よどみ
)
がない。しかも
緩
(
ゆつ
)
くり落付いてゐる。殆んど与次郎の顔を見ない位である。三四郎は敬服した。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
あらゆるものの上にありもしない
幻影
(
イリユウジヨン
)
を浮べてその夢に似た恋を
食物
(
くひもの
)
にして来たらう。
路傍の小草
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
なぜと云ふにあらゆる
食物
(
くひもの
)
が消化せられた後になんになると云ふ事を、君だつて考へて見給へ。僕がさう云ふ末路を取りたくないのも、無理はあるまい。さうなつては僕の恥辱だからね。
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
アヽ
云
(
い
)
ふ
奴
(
やつ
)
は
屹度
(
きつと
)
物
(
もの
)
を
喰
(
く
)
はうとするとボーと火か
何
(
なに
)
か
燃上
(
もえあが
)
るに
違
(
ちげ
)
えねえ、一
番
(
ばん
)
見たいもんだな、
食物
(
くひもの
)
から
火
(
ひ
)
の
燃
(
もえ
)
る
処
(
ところ
)
を、ウム、
幸
(
さいは
)
ひ
壁
(
かべ
)
が少し破れてる、
斯
(
か
)
うやつて
火箸
(
ひばし
)
で
突
(
つ
)
ツついて、ブツ
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
食物
(
くひもの
)
を持つて出ろといふから、お前方の堅パンを持ち出すのだ。水車場にはペトルツシヤアがゐる。若い仲間の一人だ。そこから旅に立つのだな。三日の間は、ゐなくなつたつて、誰も気は付かない。
樺太脱獄記
(新字旧仮名)
/
ウラジミール・ガラクティオノヴィチ・コロレンコ
(著)
「男を引掛けては
食物
(
くひもの
)
に為るとか云ふ……」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
鳴いてしきりに物乞ふ犬も、その
食物
(
くひもの
)
を噛むにおよびてしづまり、たゞこれを喰ひ盡さんとのみおもひてもだゆることあり 二八—三〇
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
芋燒餅は、私の故郷では、樂しい晩秋の朝の
食物
(
くひもの
)
の一つです。私は冷い大根おろしを附けて、燒きたての熱い蕎麥餅を皆なと一緒に爐邊で食ふのが樂みでした。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ある時佐久間
象山
(
しやうざん
)
が何かの用事で太郎左衛門を訪ねて来た事があつた。二人とも久し振に会つた所で、
食物
(
くひもの
)
や女の噂をする方でも無かつたから、
談話
(
はなし
)
は手つ取り早く済んだ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
はじめは足をみる鷹も聲かゝればむきなほり、心
食物
(
くひもの
)
のためにかなたにひかれ、これをえんとの願ひを起して身を前に伸ぶ 六四—六六
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
御存じでせう、其穢多が皆さんの御家へ行きますと、土間のところへ手を突いて、特別の茶椀で
食物
(
くひもの
)
なぞを頂戴して、決して敷居から
内部
(
なか
)
へは
一歩
(
ひとあし
)
も入られなかつたことを。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
されど彼の
牧
(
か
)
ふ
群
(
むれ
)
は新しき
食物
(
くひもの
)
をいたく貪り、そがためかなたこなたの
山路
(
やまぢ
)
に分れ散らざるをえざるにいたれり 一二四—一二六
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
猫を飼つて鼠を捕らせるよりか、自然に任せて養つてやるのが慈悲だ。なあに、
食物
(
くひもの
)
さへ
宛行
(
あてが
)
つて
遣
(
や
)
れば、
其様
(
そんな
)
に
悪戯
(
いたづら
)
する動物ぢや無い。
吾寺
(
うち
)
の鼠は
温順
(
おとな
)
しいから御覧なさいツて。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
しかしてたとへば岸より立ちさながら己が
食物
(
くひもの
)
を見しを祝ふに似たる
群鳥
(
むらどり
)
の、
相連
(
あひつらな
)
りて忽ち圓を作りまた忽ち
他
(
ほか
)
の形を作る如く 七三—七五
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
それ血の完全にして、渇ける脈に吸はるゝことなく、あたかも
食卓
(
つくゑ
)
よりはこびさらるゝ
食物
(
くひもの
)
のごとく殘るもの 三七—三九
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
汝なほ
食卓
(
つくゑ
)
に向ひてしばらく坐すべし、汝のくらへる
硬
(
かた
)
き
食物
(
くひもの
)
はその
消化
(
こな
)
るゝ爲になほ助けを
要
(
もと
)
むればなり 三七—三九
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
“食物”の意味
《名詞》
食 物(しょくもつ / じきもつ / くいもの)
食べる物。食べ物。
(出典:Wiktionary)
“食物(
食品
)”の解説
食品(しょくひん)またはフード(en: food)とは、人が食べるために直接使用できる、食用可能な状態のもの。人間が日常的に食物として摂取するものの総称である。食物(しょくもつ)、食料品(しょくりょうひん)とも呼ばれる。
(出典:Wikipedia)
食
常用漢字
小2
部首:⾷
9画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
“食物”で始まる語句
食物屋
食物売
食物本草
食物丈
食物店
食物通
食物彙纂
食物調理
食物原料調査