頭痛ずつう)” の例文
おくっていかないわけは、あれからずっとごてんづとめで、たくさんにたべものをいただくせいか、ひどく頭痛ずつうがしていたからです。
翌朝よくちょうかれはげしき頭痛ずつうおぼえて、両耳りょうみみり、全身ぜんしんにはただならぬなやみかんじた。そうして昨日きのうけた出来事できごとおもしても、はずかしくもなんともかんぜぬ。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
また、その前日から、頭痛ずつうがすると申して、とかくふさぎ勝ちでいた妻が、にわかに外出する筈もございません。
二つの手紙 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
室内にいた者はきゅうにひどい頭痛ずつうにみまわれた。誰もかれも、ひたいに手をあてて顔をしかめた。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そして、黄金色こがねいろひかりると、不思議ふしぎ気持きもちがわるくなって、頭痛ずつうがしたのであります。
角笛吹く子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「あたしゃんだか頭痛ずつうがしてた。もうおまえさんと、はなしをするのもいやンなったよ」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
マチアはもうけっして頭痛ずつうがしなかった。けっしてみじめではなかったし、やせこけても、悲しそうでもなかった。美しい太陽と、さわやかな空気がかれに健康けんこうと元気をあたえた。
そうしてそれからうちあたたか閑静かんせい書斎しょさいかえって……名医めいいかかって頭痛ずつう療治りょうじでもしてらったら、ひさしいあいだわたくしはもうこの人間にんげんらしい生活せいかつをしないが、それにしてもここはじつにいやなところだ。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
みちでもあろうが、ここへるなり頭痛ずつうがするといって、ふさぎんでしまったまま、いまだにかおげない始末しまつ、このぶんじゃ、半時はんときってもらっても、今朝けさは、はなし出来できまいとおもっての
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
だれでも、頭痛ずつうがするといわないものがないほどでありました。
女の魚売り (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そう。少し頭痛ずつうがするの。」
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)