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頃日
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けいじつ
ふりがな文庫
“
頃日
(
けいじつ
)” の例文
数年来
鬱積
(
うっせき
)
沈滞せる者
頃日
(
けいじつ
)
漸
(
ようや
)
く出口を得たる事とて、
前後
(
ぜんご
)
錯雑
(
さくざつ
)
序次
(
じょじ
)
倫
(
りん
)
なく
大言
(
たいげん
)
疾呼
(
しっこ
)
、われながら狂せるかと存候ほどの次第に御座候。
歌よみに与ふる書
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
頃日
(
けいじつ
)
庭に咲いた中華民国産のマルバタマノカンザシ(円葉玉簪花)の写生に四日を費やしたようの始末で、余り我庭へも出る暇がない。
牧野富太郎自叙伝:01 第一部 牧野富太郎自叙伝
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
そして
頃日
(
けいじつ
)
国書刊行会が『訪古志』を『解題叢書』中に収めて縮刷し、その伝を弘むるに至ったのを喜ぶのである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
頃日
(
けいじつ
)
偶
(
たまたま
)
書林の店頭に、数冊の
古
(
ふる
)
雑誌を見る。題して
紅潮社
(
こうていしや
)
発兌
(
はつだ
)
紅潮第何号と云ふ。知らずや、漢語に紅潮と云ふは女子の月経に
外
(
ほか
)
ならざるを。(四月十六日)
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
たとえば諸君、
頃日
(
けいじつ
)
余の戸口に Banana の皮を撒布し余の殺害を企てたのも彼の方寸に相違ない。
風博士
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
▼ もっと見る
実はこの日記文の古風なスタイルは、某文豪の日記の文体の
模倣
(
もほう
)
なのでした。彼はそれを
頃日
(
けいじつ
)
貸出台で読み
耽
(
ふけ
)
り、すっかり影響を受けてしまったという訳です。
Sの背中
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
頃日
(
けいじつ
)
、丸ノ内の蘭印・中国海運という会社から、村上マサヨ宛の幸便を取りに来いという通知を受けた。
手紙
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
われら
頃日
(
けいじつ
)
二、三の仏教史論を読み、その公平の見を欠くを歎じ、一言以て仏教史家といふものに贈る。
仏教史家に一言す
(新字旧仮名)
/
津田左右吉
、
小竹主
(著)
目標を定めたいと思って、
頃日
(
けいじつ
)
禅と云うものをやりだしたのだけれども、まだそれも未詳の境地で、自分だけのほんとうの悟りを開くには仲々前途はるかなものがあります。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
頃日
(
けいじつ
)
、水族館にて二尺くらいの山椒魚を見て、それから思うところあってあれこれと山椒魚に
就
(
つ
)
いて諸文献を調べてみましたが、調べて行くうちに、どうにかして、日本一ばん
黄村先生言行録
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
頃日
(
けいじつ
)
脱稿
(
だっこう
)
の三十年史は、
近時
(
きんじ
)
およそ三十年間、我
外交
(
がいこう
)
の
始末
(
しまつ
)
につき世間に
伝
(
つた
)
うるところ
徃々
(
おうおう
)
誤謬
(
ごびゅう
)
多きを
憂
(
うれ
)
い、先生が旧幕府の時代より
身
(
み
)
躬
(
みず
)
から
耳聞
(
じぶん
)
目撃
(
もくげき
)
して筆記に
存
(
そん
)
するものを
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
頃日
(
けいじつ
)
、諭吉が綴るところの未定稿中より、教育の目的とも名づくべき一段を
抜抄
(
ばっしょう
)
したるものなれば、前後の連絡を断つがために、意をつくすに足らず、よってこれを
和解
(
わげ
)
演述して
教育の目的
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
世に不如意あるを
知初
(
しりそ
)
めつ、かねてより人類の最下層に
鬱積
(
うっせき
)
せし、失望不平の一大塊、
頃日
(
けいじつ
)
不思議の導火を得て、世の幸福を受けつつある婦人級と衝突なし、今にも破裂爆発して
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
日露戦役後に
於
(
お
)
ける
兵站
(
へいたん
)
衛生作業のあらまし、
奉天
(
ほうてん
)
戦前後に於けるを当時の同僚安井氏の記したるを、
頃日
(
けいじつ
)
『軍医団雑誌』といふのにのせ候趣にて、其別冊数部を送りこし候まゝ
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
頃日
(
けいじつ
)
誠ソノ旧居ヲ訪ヒ令愛芳樹女史ヲ見ル。女史遺稿若干首ヲ出シ、誠ニ示シテ曰ク、コレ先人易簀ノ前数日
刪定
(
さんてい
)
スル所ノ者ナリ。恨ムラクハイマダコレヲ刻スルニ及バズシテ
瞑
(
めい
)
スト。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
頃日
(
けいじつ
)
、作者甲賀氏、小生をとらえて、著作集を出すから何か序文を書けという。
甲賀三郎『琥珀のパイプ』序
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
寺の住職の妻を大黒というも専ら台所を
司
(
つかさど
)
って大黒神同様僧どもに腹を減らさせないからで、
頃日
(
けいじつ
)
『大毎』紙へ出た大正老人の「史家の茶話」に『梅花無尽蔵』三上を引いて、足利義尚将軍の時
十二支考:11 鼠に関する民俗と信念
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
頃日
(
けいじつ
)
また鶴見のふもとの扇山の
向
(
むこ
)
う側に、小
上高地
(
かみこうち
)
ともいうべき一大渓谷があるのを発見したとのことで、氏自身二、三日のうちにこれが探検に出かけて行くといっていた。氏は弱冠六十五歳である。
別府温泉
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
予、
頃日
(
けいじつ
)
商用のため
越後国
(
えちごのくに
)
高田に赴き、父の病を知らず。
迷信と宗教
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
成就せしめんとする
大檀那
(
おおだんな
)
は天下一人もなく数年来
鬱積
(
うっせき
)
沈滞せるもの
頃日
(
けいじつ
)
ようやく出口を得たることとて
前後
(
ぜんご
)
錯雑
(
さくざつ
)
序次
(
じょじ
)
倫
(
りん
)
なく
大言
(
たいげん
)
疾呼
(
しっこ
)
我ながら狂せるかと存候ほどの次第に御座候。
歌よみに与ふる書
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
博士重野某職を史官に奉じその徒と共に考索する所あり。
曩
(
さき
)
に児島高徳楠木正成僧日蓮の事蹟を云々し
頃日
(
けいじつ
)
また武蔵坊弁慶を称して後人の仮託に出づとなし公会において之を演じたり。
史論の流行
(新字旧仮名)
/
津田左右吉
(著)
頃日
(
けいじつ
)
、私はやっと雑文を書く世界から解放されましたが、随分この時代が長かっただけに、ここから抜け出すことが大変苦しかったのです、これから再出発して小説と詩に専念したいと思います。
文学的自叙伝
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
頃日
(
けいじつ
)
漸
(
ようや
)
く季題に重きを置かない説も見えて来た。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
頃日
(
けいじつ
)
至
(
いた
)
る
處
(
ところ
)
の
辻
(
つじ
)
にこの
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
かざるなし。
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
麓
(
ふもと
)
の四人を明日の夕刻来てくれと招き置きたる者にて、その用事は、
頃日
(
けいじつ
)
余が企てたる
興津
(
おきつ
)
へ転居の事今まで
遷延
(
せんえん
)
して決せざりしを、諸氏と相談の上最後の決定をなさんとするなり。
明治卅三年十月十五日記事
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
しかも生を助けて此心願を成就せしめんとする大檀那は天下一人も無く數年來鬱積沈滯せる者
頃日
(
けいじつ
)
漸く出口を得たる事とて前後錯雜序次倫無く大言疾呼我ながら狂せるかと存候程の次第に御座候。
歌よみに与ふる書
(旧字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
頃
常用漢字
中学
部首:⾴
11画
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
“頃日”で始まる語句
頃日来