面倒臭めんだうくさ)” の例文
二人ふたりながいだかみ双方さうはうからつて、るべくるみの出來できないやうつとめたが、小六ころく時々とき/″\面倒臭めんだうくささうなかほをすると、御米およねはつい遠慮ゑんりよ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
といつた風情ふぜい面倒臭めんだうくささうに衣服きものたから、わしなんにはずにちいさくなつてだまつてひかへた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
鐵瓶てつびんぢや徳利とつくりぽんづつしかへえんねえから面倒臭めんだうくさかんべとおもつてよ」とばあさんはいひながら、一たんたぎつた鐵瓶てつびんけた。たる空虚からになつて悉皆みんなもの銘酊よつぱらつてがや/\とたゞさわいだ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
さもなければもう面倒臭めんだうくさくなつて釣竿つりざをいしあひだをかきまはすかしてしまひました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
其中そのうちはらすいたとえてラクダルは面倒臭めんだうくささうに手をのばして無花果いちじくとつくちれた。しか少年こども見向みむきもしないしのばさないばかりか、木實このみ身體からだそばちてすらあたまもあげなかつた。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)