脱線だっせん)” の例文
全速力ぜんそくりょくで走ってる汽車をとめるのは、よういなことではありません。あまりきゅうにとめますと、脱線だっせんしてひっくりかえる心配しんぱいがあります。
ばかな汽車 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
最近さいきん汽車きしゃ脱線だっせんしたときも、それだったじゃないか。また、運転手うんてんしゅがむだたのではないか。」と、高等官こうとうかんはいいました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
作者わたくしは、百号ダイヤのことについて、あまりおしゃべりをすごし、かんじんの清君たちの話から脱線だっせんしてしまったようだ。では、章をあらためて述べることにしよう。
骸骨館 (新字新仮名) / 海野十三(著)
が、速度のついた列車が、機関車のブレーキ一つでさされないとすると、脱線だっせん転覆てんぷく……か。わずか二、三りょうではあるが、混合列車こんごうれっしゃのことなので客車も連結れんけつされている。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
「このたびは、脱線だっせんをしなくて、命拾いのちびろいをしたというものじゃ。」と、おどろいたような、よろこんだようなかおつきをしていいました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いつものところで、ブレーキをかけることをおこたったら、列車は脱線だっせんするかもわからない。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
「さあ、これよりはお目をとめてご一覧、二十世紀茶釜は脱線だっせんの巻とござい」
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あくるまち新聞しんぶんには、運転手うんてんしゅがむだたために、貨物列車かもつれっしゃ脱線だっせんさしてしまったことをおおきくいていました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
調子ちょうしづいているトロッコは、はっと若者わかものづいたときには、もう脱線だっせんして、まってしまったのでした。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
まち工場こうじょうへは、まだくまいとおもっていた瞬間しゅんかんに、トロッコが脱線だっせんして、異様いようおとをたてたかとおもうと、こちらへすべってきてすぎの若木わかぎのかたわらにひっくりかえったので
雪くる前の高原の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし、仲間なかまはそれとさとると、すぐにくるまからりて、トロッコの脱線だっせんした場所ばしょあつまってきました。そして、ちからあわせて、やっとおもくるまをもとの位置いちにもどすことができたのです。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
若者わかものは、まったく子供こどもたちのほうられて、自身じしん注意ちゅういおこたったためでした。そこで、いっしょうけんめいになって、脱線だっせんしたくるまなおそうとしたけれど、とうてい二人ふたりちからではだめでありました。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)