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くみちが
さて
通口に
組違へて、
角のない
千兩箱を
積重ねた
留桶を、
片手掴みで、
水船から
掬出しては、つかり
加減な
處を
狙つて
十杯ばかり
立續けにざぶ/\と
打ちまける。
枕も髪も影になって、蒸暑さに
沓脱ぎながら、行儀よく
組違えた、すんなりと伸びた浴衣の裾を
洩れて、しっとりと置いた姉の白々とした足ばかりが
燈の加減に浮いて見える。
名にし
負ふ
栃木峠よ!
麓から一日がかり、
上るに従ひ、はじめは谷に其の
梢、やがては崖に枝
組違へ、次第に峠に近づくほど、左右から空を包むで、
一時路は
真暗な
夜と成つた。
いつか
四谷の
堂の
扉をのぞいて、
眞暗な
中に
閻王の
眼の
輝くとともに、
本所の
足洗屋敷を
思はせる、
天井から
奪衣の
大婆の
組違へた
脚と、
眞俯向けに
睨んだ
逆白髮に
恐怖をなした
往来傍には
又岸に臨んで、
果しなく
組違えた材木が並べてあるが、二十三十ずつ、四ツ目
形に、
井筒形に、規律正しく、一定した距離を置いて、
何処までも続いて居る、四ツ目の間を、井筒の
彼方を
往來傍には
又岸に
臨むで、
果しなく
組違へた
材木が
並べてあるが、二十三十づゝ、
四ツ
目形に、
井筒形に、
規律正しく、
一定した
距離を
置いて、
何處までも
續いて
居る、
四ツ
目の
間を、
井筒の
彼方を