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神仏
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しんぶつ
ふりがな文庫
“
神仏
(
しんぶつ
)” の例文
この点にいたっては芸妓よりも多く人を
欺
(
あざむ
)
くもので、
神仏
(
しんぶつ
)
の目より見たら、恐らくは芸妓よりはるかに
劣
(
おと
)
ったものと思われましょう
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「いや、予が前で
神仏
(
しんぶつ
)
の名は申すまい。
不肖
(
ふしょう
)
ながら、予は天上皇帝の神勅を蒙って、わが日の本に
摩利
(
まり
)
の教を
布
(
し
)
こうと致す沙門の身じゃ。」
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ただひたすら、めぐりあう日は
神仏
(
しんぶつ
)
のお
胸
(
むね
)
にまかせて、
坂東
(
ばんどう
)
三十三ヵ
所
(
しょ
)
のみ
霊
(
たま
)
に
祈
(
いの
)
りをおかけなさい。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのへんにも幾つか
祠
(
ほこら
)
があり、種々の
神仏
(
しんぶつ
)
が祭つてあるらしいが、夜だからよくは分からない。老木の
梢
(
こずゑ
)
には時々
木兎
(
みみづく
)
と
蝙蝠
(
かうもり
)
が啼いて、あとはしんとして何の音もしない。
仏法僧鳥
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
世を
果敢
(
はかな
)
んで居るうちは、我々の自由であるが、
一度
(
ひとたび
)
心を
入交
(
いれか
)
へて、
恁
(
かか
)
る
処
(
ところ
)
へ来るなどといふ、
無分別
(
むふんべつ
)
さへ出さぬに於ては、
神仏
(
しんぶつ
)
おはします、
父君
(
ちちぎみ
)
、
母君
(
ははぎみ
)
おはします
洛陽
(
らくよう
)
の貴公子
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
遠い
神仏
(
しんぶつ
)
を信心するでもなければ、近所隣の
思惑
(
おもわく
)
や評判を気にするでもなく、
流行
(
はやり
)
とか
外聞
(
がいぶん
)
とかつき
合
(
あい
)
とか云うことは、一切禁物で、
恃
(
たの
)
む所は自家の頭と腕、目ざすものは金である。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
大分
(
だいぶ
)
に
汝
(
うぬ
)
も年を取ったが此の不届者め、
汝
(
てまえ
)
が今まで
活
(
い
)
きているのは
神仏
(
しんぶつ
)
がないかと思って居た、この悪人め、
汝
(
てまえ
)
は宜くも己の娘のおやまを、先年信州白島村に於て
殺害
(
せつがい
)
して逐電致したな
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
人間はそうしたものではない。腰が
起
(
た
)
てば歩いて捜す。病気になれば寝ていて待つ。
神仏
(
しんぶつ
)
の加護があれば敵にはいつか逢われる。歩いて行き合うかも知れぬが、寝ている所へ来るかも知れぬ
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
それ、
日
(
ひ
)
の
本
(
もと
)
の
武士
(
ぶし
)
たるものは、弱きをあわれみ、力なき者を愛し、
神仏
(
しんぶつ
)
をうやまい、心やさしくみだりに
猛
(
たけ
)
きをあらわさず、
知
(
ち
)
をもって、
誠
(
まこと
)
の
胸
(
むね
)
とするのが、
真
(
しん
)
の武士というもの——
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自分
(
みずから
)
なせし
業
(
わざ
)
とは思はず、
祈念
(
きねん
)
を
凝
(
こら
)
せる
神仏
(
しんぶつ
)
がしかなさしめしを信ずるなり。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
お町は
漸
(
ようや
)
く
安堵
(
あんど
)
して、其の夜は
神仏
(
しんぶつ
)
へ
願
(
がん
)
掛けて、「
八百万
(
やおよろず
)
の神々よ、
何卒
(
なにとぞ
)
夫文治郎に
逢
(
お
)
うて
敵
(
かたき
)
を討つまで、此の命を
全
(
まっと
)
うせしめ給わるように」と
瞬
(
またゝ
)
きもせず
夜
(
よ
)
の明くるまで祈って居りました。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
神
常用漢字
小3
部首:⽰
9画
仏
常用漢字
小5
部首:⼈
4画
“神仏”で始まる語句
神仏混淆
神仏耶