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眼中
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がんちゅう
ふりがな文庫
“
眼中
(
がんちゅう
)” の例文
当時日本人は、
欧州人
(
おうしゅうじん
)
から見れば、まったく
眼中
(
がんちゅう
)
になかったのであります。日本という国さえも
認
(
みと
)
められてはいないくらいでした。
国際射的大競技
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
武士道
(
ぶしどう
)
と言えば、女は
眼中
(
がんちゅう
)
にないような風に言われながら、
正妻
(
せいさい
)
となるとなかなか格式を与えて十分な権利を主張せしめている。
女性崇拝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
森川君のことなんか
眼中
(
がんちゅう
)
にないのだと自分に向かっていいました。それでいながら、森川君がどういう
態度
(
たいど
)
をとるかが気にかかっています。
決闘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
毫
(
ごう
)
も小生の意志を
眼中
(
がんちゅう
)
に置く事なく、
一図
(
いちず
)
に辞退し得ずと定められたる文部大臣に対し小生は不快の念を抱くものなる事を
茲
(
ここ
)
に言明致します。
博士問題の成行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
花前はかえって人のいつわりおおきにあきれて、ほとんど
世人
(
せじん
)
を
眼中
(
がんちゅう
)
におかなく、
心中
(
しんちゅう
)
に自分らをまで
侮蔑
(
ぶべつ
)
しつくしてるのじゃないかとも思われる。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
▼ もっと見る
彼
(
かれ
)
はその
眼中
(
がんちゅう
)
に
社会
(
しゃかい
)
の
人々
(
ひとびと
)
をただ二
種
(
しゅ
)
に
区別
(
くべつ
)
している、
義者
(
ぎしゃ
)
と、
不義者
(
ふぎしゃ
)
と、そうして
婦人
(
ふじん
)
のこと、
恋愛
(
れんあい
)
のことに
就
(
つ
)
いては、いつも
自
(
みずか
)
ら
深
(
ふか
)
く
感
(
かん
)
じ
入
(
い
)
って
説
(
と
)
くのであるが
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「城をとるやつは、兵糧方のこまることなんか
眼中
(
がんちゅう
)
にはない。
攻
(
せ
)
め取りさえすればいいんだから」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
最早
(
もう
)
棄
(
す
)
てゝおしまやったか? されば
若
(
わか
)
い
手合
(
てあひ
)
の
戀
(
こひ
)
は
其
(
その
)
心
(
こゝろ
)
には
宿
(
やど
)
らいで
其
(
その
)
眼中
(
がんちゅう
)
に
宿
(
やど
)
ると
見
(
み
)
えた。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
されば各国公使等の
挙動
(
きょどう
)
を
窺
(
うかが
)
えば、国際の
礼儀
(
れいぎ
)
法式
(
ほうしき
)
のごとき
固
(
もと
)
より
眼中
(
がんちゅう
)
に
置
(
お
)
かず、
動
(
やや
)
もすれば
脅嚇手段
(
きょうかくしゅだん
)
を用い
些細
(
ささい
)
のことにも声を
大
(
だい
)
にして兵力を
訴
(
うった
)
えて
目的
(
もくてき
)
を達すべしと公言するなど
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
女というものは
眼中
(
がんちゅう
)
に置かないで、強い男が自分の権利を振り廻すために自分の便利を計るために、一種の制裁なり法則というものを拵えて
模倣と独立
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
勝島獣医学博士
(
かつしまじゅういがくはくし
)
が
駒場農学校
(
こまばのうがっこう
)
のまさに
卒業
(
そつぎょう
)
せんとする数十名の
生徒
(
せいと
)
をひきいて
種畜場
(
しゅちくじょう
)
参観
(
さんかん
)
にこられたときは、
教師
(
きょうし
)
はもちろん生徒にいたるまで
糟谷
(
かすや
)
のごときほとんど
眼中
(
がんちゅう
)
になかった。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
“眼中”の意味
《名詞》
眼の内。
視界。
意識や関心の範囲の内。
(出典:Wiktionary)
眼
常用漢字
小5
部首:⽬
11画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“眼”で始まる語句
眼
眼鏡
眼前
眼瞼
眼差
眼窩
眼球
眼眸
眼色
眼下