海洋かいやう)” の例文
この東風ひがしかぜいてために、輕氣球けいきゝゆうは、たちま進行しんかう方向ほうかうへんじて、今度こんどは、りく方面ほうめんからなゝめに、海洋かいやうほうへときやられた。
巡査じゆんさいつぷく點火つけてマツチを義母おつかさんかへすと義母おつかさん生眞面目きまじめかほをして、それをうけ取つて自身じしん煙草たばこいはじめた。べつ海洋かいやう絶景ぜつけいながめやうともせられない。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
周章狼狽あわてふためき戸外こぐわい飛出とびだしてると、今迄いまゝで北斗七星ほくとしちせい爛々らん/\かゞやいてつたそらは、一面いちめんすみながせるごとく、かぎりなき海洋かいやう表面ひやうめん怒濤どたう澎湃ぼうはい水煙すいえんてんみなぎつてる。
漫々まん/\たる海洋かいやううへ金銀きんぎん財寳ざいほう滿載まんさいせるふねみとめたときには、ほうまた衝角しようかくをもつて一撃いちげきもとそのふね撃沈げきちんし、のち潜水器せんすいきしづめてその財寳ざいほう引揚ひきあげるさうである。