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気取
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きど
ふりがな文庫
“
気取
(
きど
)” の例文
旧字:
氣取
と、また短銃をだして、
手拭
(
てぬぐい
)
にクルクルとくるんだ。そいつを、ボロ
鞘
(
ざや
)
の刀と一しょに
腰
(
こし
)
へさして、
大小
(
だいしょう
)
を
差
(
さ
)
したように
気取
(
きど
)
りながら
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いや、あるんだろう。あっても
乙
(
おつ
)
に
気取
(
きど
)
って澄ましているんだろう。でなければ僕に隠して今でも何かやってるんだろう」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
殊
(
こと
)
に
書
(
か
)
いたものに
敬服
(
けいふく
)
してゐたM、K
氏
(
し
)
は
名前
(
なまえ
)
を
知
(
し
)
つてゐるだけで、
私
(
わたし
)
には、
初対面
(
しよたいめん
)
であつたが、
少
(
すこ
)
しも
気取
(
きど
)
らない、ヒユモリストであるので
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
僕は説明することの出来ないような困惑に
囚
(
とら
)
われた。そして隣家に住むマスミに
気取
(
きど
)
られぬよう、跫音を忍んで、その隣りの、わが家の雨戸の前に立ったのである。
深夜の市長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
彼はあの二度目の手紙を受けてから、何かしら決心しているに相違ない——壁に耳——若し、大事を真実この女白浪に
気取
(
きど
)
られているとしたら、生かしては置けないのだ。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
▼ もっと見る
校長の
背広
(
せびろ
)
には白いチョークがついていた。顔の長い、背の高い、どっちかといえばやせたほうの体格で、
師範
(
しはん
)
校出の特色の一種の「
気取
(
きど
)
り」がその態度にありありと見えた。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
この
代診
(
だいしん
)
は
脊
(
せ
)
の
小
(
ちい
)
さい、
丸
(
まる
)
く
肥
(
ふと
)
った
男
(
おとこ
)
、
頬髯
(
ほおひげ
)
を
綺麗
(
きれい
)
に
剃
(
そ
)
って、
丸
(
まる
)
い
顔
(
かお
)
はいつもよく
洗
(
あら
)
われていて、その
気取
(
きど
)
った
様子
(
ようす
)
で、
新
(
あたら
)
しいゆっとりした
衣服
(
いふく
)
を
着
(
つ
)
け、
白
(
しろ
)
の
襟飾
(
えりかざり
)
をした
所
(
ところ
)
は
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
中々
(
なか/\
)
届
(
とゞ
)
いたもので、
土間
(
どま
)
を
広
(
ひろ
)
く取つて、
卓子
(
テーブル
)
に白いテーブル
掛
(
かけ
)
が
懸
(
かゝ
)
つて、
椅子
(
いす
)
が
有
(
あ
)
りまして、
烟草盆
(
たばこぼん
)
が出て
居
(
を
)
り、
花瓶
(
くわびん
)
に花を
挿
(
さ
)
し
中々
(
なか/\
)
気取
(
きど
)
つたもので、
菓子台
(
くわしだい
)
にはゆで
玉子
(
たまご
)
に
何
(
なに
)
か菓子が
有
(
あ
)
ります
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
チュウリップ酒で
漬
(
つ
)
けた
瓶詰
(
びんづめ
)
です。しかし一体ひばりはどこまで
逃
(
に
)
げたでしょう。どこまで逃げて行ったのかしら。自分で
斯
(
こ
)
んな光の
波
(
なみ
)
を
起
(
おこ
)
しておいてあとはどこかへ逃げるとは
気取
(
きど
)
ってやがる。
チュウリップの幻術
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「あいつは
仲々
(
なかなか
)
気取
(
きど
)
ってるな。」
耕耘部の時計
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
本部の
気取
(
きど
)
つた建物が
『春と修羅』
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
“気取”で始まる語句
気取屋