“きど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
木戸46.4%
気取19.6%
城戸14.3%
氣取14.3%
喜怒1.8%
奇怒1.8%
木取1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、私はよく勝手を知っていたので、庭の目隠しの下から手を差し込んで木戸きどかぎを外し、便所の手洗鉢てあらいばちわきから家の中に這入はいった。
「いや、あるんだろう。あってもおつ気取きどって澄ましているんだろう。でなければ僕に隠して今でも何かやってるんだろう」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
どよめき立って、西の城戸きどをひらき、また、火焔をついて躍り出る者もあったりなどして、完全に、寄手の兵をふくろ包みにしてしまった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まへとゝさんはうまだねへとはれて、のりやらき子心こゞころにもかほあからめるしほらしさ、出入でいりの貸座敷いゑ祕藏息子ひざうむすこ寮住居りようずまひ華族くわぞくさまを氣取きどりて
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
失敗しつぱいあり、喜怒きど有り哀楽あいらくありで、一部の好小説こうせうせつが出来るのです、でまた今後の硯友社けんいうしや如何いかにふのも面白おもしろい問題で、九年の平波へいはさをさしてわたし気運きうん
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
己れ飽かんがためには他のを割いて食わざるべからず。己れ淫欲いんよくを逞しゅうせんがためには他の子女もしくは妻をも豪奪せざるべからず。己れが奇怒きどに触るれば他を斬殺ざんさつせざるべからず。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
長「いつぞやは種々御馳走を戴きまして、それから此来こっち体がわりいので、碌に仕事をいたしませんから、棚も木取きどったばかりで未だ掛りません」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)