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柏
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かしは
ふりがな文庫
“
柏
(
かしは
)” の例文
柏
(
かしは
)
の木大王も白いひげをひねつて、しばらくうむうむと云ひながら、じつとお月さまを
眺
(
なが
)
めてから、しづかに歌ひだしました。
かしはばやしの夜
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
樫
(
かし
)
、
柏
(
かしは
)
、
冬青
(
もち
)
、
木犀
(
もくせい
)
などの老木の立ち込んだ中庭は狹いながらに非常に靜かであつた。ことごとしく手の入れてないまゝに苔が自然に深々とついてゐた。
鳳来寺紀行
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
遠方
(
をちかた
)
は雨雲に閉されて能くも見え分かず、
最近
(
まぢか
)
に立つて居る
柏
(
かしは
)
の高さ三丈ばかりなるが、其太い葉を雨に打たれ風に揺られて、けうとき
音
(
ね
)
を立てゝ居る。道を通る者は一人もない。
空知川の岸辺
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
前途
(
ゆくて
)
の路もおぼつかなきまで黒みわたれる森に入るに、
樅
(
もみ
)
柏
(
かしは
)
の
大樹
(
おほき
)
は枝を交はし葉を重ねて、杖持てる我が
手首
(
たなくび
)
をも青むるばかり茂り合ひ、梢に懸れる
松蘿
(
さるをがせ
)
は
鬖〻
(
さん/\
)
として静かに垂れ
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
『天麩羅に致しませうか? それとも月見なり五目なり、
柏
(
かしは
)
も直ぐ出来ますが。』
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
松
(
まつ
)
柏
(
かしは
)
は奥ふかく
茂
(
しげ
)
りあひて、
二一
青雲
(
あをぐも
)
の
軽靡
(
たなび
)
く日すら
小雨
(
こさめ
)
そぼふるがごとし。
二二
児
(
ちご
)
が
嶽
(
だけ
)
といふ
嶮
(
けは
)
しき
嶽
(
みね
)
背
(
うしろ
)
に
聳
(
そばだ
)
ちて、千
仞
(
じん
)
の
谷底
(
たにそこ
)
より
雲霧
(
くもきり
)
おひのぼれば、
咫尺
(
まのあたり
)
をも
鬱俋
(
おぼつかな
)
きここちせらる。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
ここに建内の宿禰の大臣、
大命
(
おほみこと
)
を請ひしかば、天皇すなはち
髮長
(
かみなが
)
比賣をその御子に賜ひき。賜ふ状は、天皇の
豐
(
とよ
)
の
明
(
あかり
)
聞こしめしける日
一
に、髮長比賣に大御酒の
柏
(
かしは
)
を取
二
らしめて、その太子に賜ひき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
かくも歌ひぬ、賤が
男
(
を
)
は、
柏
(
かしは
)
に河に。
リシダス
(旧字旧仮名)
/
ジョン・ミルトン
(著)
楝
(
あふち
)
、
柏
(
かしは
)
の薄ら花ほのにちる
日
(
ひ
)
の
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
枝ぶり怪しき
柏
(
かしは
)
の
わなゝき
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
「おい君、行かう。林へ行かう。おれは
柏
(
かしは
)
の木大王のお客さまになつて来てゐるんだ。おもしろいものを見せてやるぞ。」
かしはばやしの夜
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
柏
(
かしは
)
木立をたもとほり
詩
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
柏
(
かしは
)
の木はみんな度をうしなつて、片脚をあげたり両手をそつちへのばしたり、眼をつりあげたりしたまゝ化石したやうにつつ立つてしまひました。
かしはばやしの夜
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
大きな
柏
(
かしは
)
の木は枝も
埋
(
うづ
)
まるくらゐ立派な透きとほった
氷柱
(
つらら
)
を下げて重さうに
身体
(
からだ
)
を曲げて
居
(
を
)
りました。
雪渡り
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
雲の下の
柏
(
かしは
)
の木立に時々冷たい雨の
灌
(
そそ
)
ぐのが手に取るやうだ。それでもやはり夢らしい。
柳沢
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
みんなは、
尤
(
もつと
)
もだと思つて、それから西の方の
笊森
(
ざるもり
)
に行きました。そしてだん/\森の奥へ入つて行きますと、一本の古い
柏
(
かしは
)
の木の下に、木の枝であんだ大きな笊が伏せてありました。
狼森と笊森、盗森
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
私どもは思はず歓呼の声をあげました。楢や
柏
(
かしは
)
の葉もきらきら光ったのです。
谷
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
それから
柏
(
かしは
)
や松も生え出し、しまひに、いまの
四
(
よ
)
つの森ができました。
狼森と笊森、盗森
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ベゴ石も、だまって、
柏
(
かしは
)
の葉のひらめきをながめました。
気のいい火山弾
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ところがその日は朝も東がまっ赤でどうも雨になりさうでしたが私たちが
柏
(
かしは
)
の林に入ったころはずゐぶん雲がひくくてそれにぎらぎら光って柏の葉も暗く見え風もカサカサ云って大へん気味が悪くなりました。
谷
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
そして、
柏
(
かしは
)
の木の下にとまりました。
気のいい火山弾
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
私どもは
柏
(
かしは
)
の林の中に入りました。
谷
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
柏
(
かしは
)
の枯れ葉がざらざら鳴ってゐる。
柳沢
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
(それは大へんくらく沈んで見えました。空がすっかり白い雲でふさがり太陽も大きな銀の盤のやうにくもって光ってゐたのです)がなだらかに起伏しそのところどころに茶いろの
栗
(
くり
)
や
柏
(
かしは
)
の木が三本四本づつちらばってゐるだけじつにしぃんとして何ともいへないさびしいのでした。
ひかりの素足
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
柏
漢検準1級
部首:⽊
9画
“柏”を含む語句
羅漢柏
扁柏
松柏
柏原
柏葉
柏木
柏手
柏餅
柏崎
竹柏
柏屋
柏木如亭
花柏
御綱柏
側柏
赤目柏
柏樹
巻柏
柏林
竹柏園
...