“御綱柏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ミツナガシハ66.7%
みつながしわ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
葛城部の伝承の主人公なる貴い女性は、採り物の一種、酒杯用の御綱柏ミツナガシハを紀伊の国にとりにおいでになつた。其間に、後妻ウハナリとして八田若郎女ヤタノワキイラツメを宮廷に召された。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
仁徳天皇の皇后いはのひめのミコトは、嫉妬深い方であるが、或時御綱柏ミツナガシハを採りに、紀の国に行かれた間に、天皇がやたのわきいらつめを宮殿に入れられた、とお聴きになり、非常に恨み怒られて
古代人の思考の基礎 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
そうすると、例のご気性きしょうの皇后は、たちまちじりじりなすって、せっかくそこまで持っておかえりになった御綱柏みつながしわの葉を、すっかり海へ投げすてておしまいになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
皇后はその後、ある宴会えんかいをおもよおしになるについて、そのお酒をおつぎになる御綱柏みつながしわというかしわの葉をとりに、わざわざ紀伊国きいのくにまでお出かけになったことがありました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)