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断間
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たえま
ふりがな文庫
“
断間
(
たえま
)” の例文
旧字:
斷間
白刃
(
しらは
)
を
植
(
う
)
えたような
稲妻
(
いなづま
)
が
断間
(
たえま
)
なく
雲間
(
あいだ
)
に
閃
(
ひらめ
)
き、それにつれてどっと
降
(
ふ
)
りしきる
大粒
(
おおつぶ
)
の
雨
(
あめ
)
は、さながら
礫
(
つぶて
)
のように
人々
(
ひとびと
)
の
面
(
おもて
)
を
打
(
う
)
ちました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それが
一色
(
いつしき
)
になつて
回
(
まは
)
る。
白
(
しろ
)
い棺は奇麗な
風車
(
かざぐるま
)
を
断間
(
たえま
)
なく
揺
(
うご
)
かして、三四郎の横を通り越した。三四郎は
美
(
うつ
)
くしい
葬
(
とむらひ
)
だと思つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それが一ひら二ひらと
断間
(
たえま
)
なく我等の上に散って来る。見れば其処に一二羽の樫鳥が遊んでいるのであった。
みなかみ紀行
(新字新仮名)
/
若山牧水
(著)
内心の
断間
(
たえま
)
なき不安を表はすかの様に、ピクピク顔の肉を
痙攣
(
ひきつ
)
けさせて居るのは
渠
(
かれ
)
の癖であつた。
病院の窓
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
築いても築いても堤防が崩れたり、橋が流れたりする場合においてもまた同様である。ここにおいてか橘媛は
走水
(
はしりみず
)
の海に身を投じた。
強頸
(
こわくび
)
や
衫子
(
ころもこ
)
は、
茨田
(
まんだ
)
の
断間
(
たえま
)
に身を投じた。
人身御供と人柱
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
▼ もっと見る
常に家にありてわずかに貯えた物を護るに戦々
兢々
(
きょうきょう
)
の
断間
(
たえま
)
なく、
些
(
いささか
)
の影をも怖れ人を見れば泥棒と心得吠え立つるも、もとこの二十年は犬から譲り受けたのだから当然の辛労である。
十二支考:09 犬に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
後面には彼の印度あたりにありといふ
毒蝮
(
どくまむし
)
の尾の鈴、
断間
(
たえま
)
なく我が耳に響きたり。
我牢獄
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
夫
(
それ
)
から
下
(
した
)
の
方
(
はう
)
へかけて、カリフォルニヤ
街
(
がい
)
の
坂道
(
さかみち
)
を、
断間
(
たえま
)
なく
鋼索鉄道
(
ケーブルカー
)
の
往来
(
わうらい
)
するのが
見
(
み
)
える。
地震
(
ぢしん
)
の
時
(
とき
)
に
焼
(
や
)
けたのが
彼処
(
あすこ
)
、
近頃
(
ちかごろ
)
建
(
た
)
てかけた
市庁
(
しちやう
)
は
彼
(
あれ
)
と、
甲板
(
かんぱん
)
の
上
(
うへ
)
の
評定
(
ひやうぢやう
)
とり/″\
頗
(
すこぶ
)
る
喧
(
やかま
)
しい。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
かの歯車は
断間
(
たえま
)
なく動けり
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
火の粉を
梨地
(
なしじ
)
に点じた
蒔絵
(
まきえ
)
の、瞬時の
断間
(
たえま
)
もなく
或
(
あるい
)
は消え或は輝きて、動いて行く円の内部は一点として活きて動かぬ箇所はない。——「占めた」とシーワルドは手を
拍
(
う
)
って
雀躍
(
こおどり
)
する。
幻影の盾
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
断間
(
たえま
)
無しに
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
断間
(
たえま
)
無しに
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
断
常用漢字
小5
部首:⽄
11画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“断”で始まる語句
断
断崖
断念
断乎
断末魔
断然
断食
断片
断々
断腸