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打寛
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うちくつろ
ふりがな文庫
“
打寛
(
うちくつろ
)” の例文
帰幽以来
(
きゆういらい
)
何
(
なん
)
十
年
(
ねん
)
かになりますが、
私
(
わたくし
)
が
斯
(
こ
)
んな
打寛
(
うちくつろ
)
いだ、なごやかな
気持
(
きもち
)
を
味
(
あじ
)
わったのは
実
(
じつ
)
にこの
時
(
とき
)
が
最初
(
さいしょ
)
でございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
胸の
逼
(
せま
)
ること急に、身内の血は
尽
(
ことごと
)
くその
心頭
(
しんとう
)
に注ぎて余さず
熬
(
い
)
らるるかと覚ゆるばかりなるに、かかる折は
打寛
(
うちくつろ
)
ぎて
意任
(
こころまか
)
せの我が家に独り居たらんぞ
可
(
よ
)
き。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
程よいところで、
棹
(
さお
)
をとどめて、それから二人は
打寛
(
うちくつろ
)
いで、充分にこの清夜を楽しむことになりました。
大菩薩峠:38 農奴の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
私たちは門を閉めて今日は
打寛
(
うちくつろ
)
いで、
置炬燵
(
おきごたつ
)
に差向かった。そうしてこういう話をした。
雪の日
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
この日の食事の際には、プロス嬢は、彼女のお嬢さまの楽しい顔と彼女を喜ばそうとする楽しい努力とに応じて、よほど
打寛
(
うちくつろ
)
いでいた。だから、その食事もまた非常に楽しかった。
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
▼ もっと見る
食事後
(
しよくじご
)
の
気分
(
きぶん
)
は
前
(
まえ
)
よりも一
層
(
そう
)
打寛
(
うちくつろ
)
いだものであつたが、
彼等
(
かれら
)
の
或者
(
あるもの
)
は
尚
(
なお
)
も
未練
(
みれん
)
がましく
私達
(
わたしたち
)
の
傍
(
そば
)
へ
寄
(
よ
)
つて
来
(
き
)
て、
揉手
(
もみて
)
をしながら「キヤンニユスピイク、イングリシユ?」を
繰返
(
くりかえ
)
した。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
座敷へ通し
御湯
(
おゆ
)
も
沸
(
わい
)
て
居
(
をり
)
ますと云ゆゑ
直
(
すぐ
)
さま後藤は彼男と
倶
(
とも
)
に
風呂
(
ふろ
)
に
入
(
いり
)
ながら酒肴を
誂
(
あつ
)
らへ
置
(
おき
)
頓
(
やが
)
て風呂も仕舞て出來りしに女子どもは酒肴を
持出
(
もちいで
)
ければ兩人は
打寛
(
うちくつろ
)
ぎて
酒宴
(
しゆえん
)
に時刻を
移
(
うつ
)
しけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ただいま
打寛
(
うちくつろ
)
いで物語りを致す時間を持ち合わさぬ故に——それではこう致そう、貴殿の、その発心を、拙者はここで冷ますことを致したくない、よって、明晩と言わず、今晩
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
度々
(
たび/\
)
頼
(
たの
)
むなりと語るに清兵衞は
傍邊
(
かたはら
)
より
進
(
すゝ
)
み此長兵衞儀は私しが
實
(
じつ
)
の
弟
(
おとゝ
)
に候と申せしかばナニ長兵衞殿は貴樣の弟
成
(
なり
)
とや
然樣
(
さやう
)
か
縁
(
えん
)
と云者は不思議なる者なり然すれば三人ながら親分子分兄弟の中別して
遠慮
(
ゑんりよ
)
はいらぬ
先
(
まづ
)
打寛
(
うちくつろ
)
ぎて
咄
(
はな
)
すべしと是より後藤は
稽古
(
けいこ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
寛
常用漢字
中学
部首:⼧
13画
“打”で始まる語句
打
打擲
打棄
打捨
打殺
打倒
打明
打付
打笑
打毀