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慧敏
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けいびん
ふりがな文庫
“
慧敏
(
けいびん
)” の例文
しかし
慧敏
(
けいびん
)
で健康な資質の人間は太陽が明らかにのぼったことを忘れない。われらの偏見をすてるには
晩
(
おそ
)
すぎるということはない。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
よく観察すると、そういう女らは
慧敏
(
けいびん
)
で、鋭利で、万事にゆきわたり、他の女よりもさらに男らしく、それでもまたさらに女性であった。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
近眼鏡の奥には
慧敏
(
けいびん
)
な目がぎろりと光っているが、そこにも人なつこいところが見える。和尚と呼ぶのがあながち不適当とも思われない。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
技法
(
ぎはふ
)
の
尖鋭
(
せんえい
)
慧敏
(
けいびん
)
さは
如何
(
いか
)
ほどまでも
尊
(
たふと
)
ばれていい
筈
(
はず
)
だが、やたらに
相手
(
あひて
)
の
技法
(
ぎはふ
)
に
神經
(
しんけい
)
を
尖
(
と
)
がらして、
惡打
(
あくだ
)
を
怒
(
いか
)
り
罵
(
のゝし
)
り、
不覺
(
ふかく
)
の
過
(
あやま
)
ちを
責
(
せ
)
め
咎
(
とが
)
め
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「イヤース」と、ロンドンのシチー
訛
(
なま
)
りを気取って返事をする
慧敏
(
けいびん
)
な義光ちゃんのいつもの声が聞えます。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
ポケットの中に両手を握りしめ、小鳥のように首を振り、
下脣
(
したくちびる
)
をつき出して
慧敏
(
けいびん
)
らしい
脹
(
ふく
)
れ
面
(
つら
)
をした。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
その
考
(
かんがえ
)
の
慧敏
(
けいびん
)
なことと、その論鉾の巧みなことと、その綜合的の方法、などの力に富んでいることは驚くべきものであって、今でも繰返して読むだけの
価値
(
ねうち
)
はたしかにあるものである。
今世風の教育
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
『
奄美大島
(
あまみおおしま
)
民謡大観』を読んでみると、島の宴飲には最も即興の歌が珍重せられ、殊に男女の間には
歌競
(
うたきそ
)
いの
戯
(
ざれ
)
があって、返歌の
慧敏
(
けいびん
)
なるものが永く異性の愛好を
繋
(
つな
)
いだことを述べている。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
彼方此方
(
あっちこっち
)
鮮血にさえ彩られた、島幾太郎こと兇賊の首領大谷千尋、
切
(
しき
)
りに警官隊の中を漁って居りましたが、やがて、文士宇佐美六郎とは似もつかぬ、秀俊
慧敏
(
けいびん
)
な名探偵、花房一郎の顔を見ると
青い眼鏡
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
かの
慧敏
(
けいびん
)
なる商人の、称して
阿呆
(
あはう
)
といふでもあらう底のものとすれば
山羊の歌
(新字旧仮名)
/
中原中也
(著)
可能なる事を考え得るさえも、不可思議というべきに、更にこれを実地に当て
嵌
(
は
)
めて、直ちに事件の裡面の真相を
穿
(
うが
)
たんと試みたるが如きは、真に驚くべき事実にして、
仮令
(
たとい
)
同婦人が如何に
慧敏
(
けいびん
)
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
余は彼の目の底に一種の
慧敏
(
けいびん
)
な光が有るので看て取った。
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
慧敏
(
けいびん
)
な直義である。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
フランスは
慧敏
(
けいびん
)
だと自称してるくせに、
滑稽
(
こっけい
)
にたいしては少しも感じがないということを、クリストフは見て取って驚いた。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
あわれと思うもののすべてを
会得
(
えとく
)
したのみか、さらに同じ技巧を借りて自身の内にあるものを、いろどり形づくり説き現わすことを得たのは、当代においてもなお異数と称すべき
慧敏
(
けいびん
)
である。
雪国の春
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
ソフトを
脱
(
と
)
って、顔を一つ撫でると、
慧敏
(
けいびん
)
な
隼
(
はやぶさ
)
のような男。
女記者の役割
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼がもしいっそう
慧敏
(
けいびん
)
であったなら、それらの攻撃の異常な邪悪さのうちに、友人の
爪先
(
つまさき
)
を認め得たはずである。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
それはたぶん荒井氏が
慧敏
(
けいびん
)
で、かつ時々は両国の美術倶楽部などに行かるるために立った噂であろう。東北地方で参考にするなら、何も清辰の輩を煩わさずとも、付近に若駒の
糶庭
(
せりにわ
)
というものがある。
雪国の春
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
鐘の音の歌に夢想し——(彼女も彼と同じく鐘の音が好きだった)——
慧敏
(
けいびん
)
と温情とに満ちた
美
(
うる
)
わしい微笑を浮かべ、いつも流れ出さんばかりの涙——愛の涙、
憐憫
(
れんびん
)
の涙、気弱な涙
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
二人とも——彼女はその
慧敏
(
けいびん
)
さによって、彼は知能の代わりとなってる本能によって——等しく相手を見誤っていた。クリストフは、彼女の
顔貌
(
がんぼう
)
の
謎
(
なぞ
)
と頭脳生活の強烈さとに
蠱惑
(
こわく
)
されていた。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
慧
漢検準1級
部首:⼼
15画
敏
常用漢字
中学
部首:⽁
10画
“慧”で始まる語句
慧眼
慧
慧春尼
慧海
慧能
慧幢
慧巧
慧明院
慧日山
慧能大師