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心裏
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しんり
ふりがな文庫
“
心裏
(
しんり
)” の例文
彼
(
かれ
)
は
絶
(
た
)
えず
或
(
ある
)
物
(
もの
)
を
探
(
さが
)
すやうな
然
(
しか
)
も
隱蔽
(
いんぺい
)
した
心裏
(
しんり
)
の
或
(
ある
)
物
(
もの
)
を
知
(
し
)
られまいといふやうな、
不見目
(
みじめ
)
な
容貌
(
ようばう
)
を
村落
(
むら
)
の
内
(
うち
)
に
曝
(
さら
)
す
必要
(
ひつえう
)
が
漸
(
やうや
)
く
減
(
げん
)
じて
來
(
き
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
吾人の
心裏
(
しんり
)
に往来する喜怒哀楽は、それ自身において、吾人の意識の大部分を構成するのみならず、その発現を客観的にして
文芸の哲学的基礎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
いかな明敏な人でも、君と僕だけ境遇が違っては、互いに
心裏
(
しんり
)
をくまなくあい解するなどいうことはついに不可能事であろうと思うのである。
去年
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
心
(
こゝろ
)
は
變化
(
へんくわ
)
するものなり、
雪三
(
せつざう
)
が
徃昔
(
そのかみ
)
の
心裏
(
しんり
)
を
覗
(
うかゞ
)
はゞ、
糸子
(
いとこ
)
に
對
(
たい
)
する
觀念
(
くわんねん
)
の
潔白
(
けつぱく
)
なること、
其名
(
そのな
)
に
呼
(
よ
)
ぶ
雪
(
ゆき
)
はものかは、
主人
(
しゆじん
)
大事
(
だいじ
)
の
一
(
ひ
)
ト
筋道
(
すぢみち
)
、
振
(
ふり
)
むくかたも
無
(
な
)
かりし
物
(
もの
)
の
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此言は
心裏
(
しんり
)
を想ひやつて意を立てゝゐるのだから、此も亦
中
(
あた
)
ると中らざるとは別であるが、而も正統記等が其跡に就いて拡張したのであらうといふことは、
一箭双鵰鵬
(
いつせんさうてう
)
を貫いてゐる。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
余が嬉しいと感ずる
心裏
(
しんり
)
の状況には時間はあるかも知れないが、時間の流れに沿うて、
逓次
(
ていじ
)
に展開すべき出来事の内容がない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
俺
(
お
)
らはあ
錢
(
ぜね
)
も
有
(
あ
)
りもしねえで」
卯平
(
うへい
)
は
他人
(
ひと
)
の
騷
(
さわ
)
ぎに
釣
(
つ
)
り
込
(
こ
)
まれようとするよりも、
自分
(
じぶん
)
の
心裏
(
しんり
)
の
或
(
ある
)
物
(
もの
)
を
漸
(
やつ
)
とのこと
吐
(
は
)
き
出
(
だ
)
さうとするやうに
呟
(
つぶや
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
彼
(
かれ
)
は
最早
(
もはや
)
それ
以上
(
いじやう
)
彼
(
かれ
)
の
心裏
(
しんり
)
に
残存
(
ざんぞん
)
して
居
(
ゐ
)
る
或
(
あ
)
る
物
(
もの
)
をまで
奪
(
うば
)
ひ
去
(
さ
)
られることには
堪
(
た
)
へないのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
いくら説明したって元禄時代の人物には分らないにきまっている。というものはこの男の人殺しに対する評価は、人殺しから生ずる自己の
心裏
(
しんり
)
の経験に対する評価より遥かに相場が安いのであります。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“心裏”の意味
《名詞》
心 裏(しんり)
心の中。
(出典:Wiktionary)
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
裏
常用漢字
小6
部首:⾐
13画
“心”で始まる語句
心
心配
心地
心持
心算
心細
心得
心底
心臓
心許