御邸おやしき)” の例文
何でも新しい御邸おやしきをおつくりなさるとかで、そちらへ毎日のようにおいでになるついでに、ちょっとお立寄りになっては
かげろうの日記 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
生憎あいにくただ今爺が御邸おやしきへまいっていてはっきり分りませんが——賄は一々指図していただくことにしませんと……」
明るい海浜 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
なんだつておまへまつてらアね、うけたまはりますれば御邸おやしきからなに御拝領物ごはいりやうものきまして、私共わたくしどもまでお赤飯せきはん有難ありがたぞんじますてんだよ。亭「おせきさんを有難ありがたう。 ...
八百屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「おかしいなア、それじゃ本田蓼白や、伊東参龍を殺したのも御邸おやしきの者じゃないとおっしゃるんですね」
ホツとつき夫より皆々火鉢に寄て雪にぬれたるきぬなどほしながら郷右衞門云やうかく二方樣共首尾能ぬすみ出せしゆゑ明日は必定ひつぢやう御邸おやしきにて尋ねさがさん然すればかねて御邊が此處に住居せらるゝを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
満月と自分の身体からだに万一の事がないうちにと仰言るような仔細ことわりで、こちらからお願い申上げまする通りのお金を積んで、満月ことを御身請おみうけなされまして、嵯峨野の奥の御邸おやしきを御造作なされ変えて
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
夢殿の地は太子の御邸おやしきだった斑鳩宮の址といわれる。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
小川町辺をがはまちへん御邸おやしきまへ通行つうかうすると、御門ごもん潜戸くゞりど西にしうち貼札はりふださがつてあつて、筆太ふでぶとに「此内このうち汁粉しるこあり」としたゝめてあり、ヒラリ/\と風であほつてつたから
士族の商法 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
せまいかと此胸このむね落付おちつかぬ我年こそ寄れ此病氣でさへなきならば第一番に御邸おやしきより御二人樣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
うむ、おまへがてえのか、でなんてんだ。妻「うけたまはりますれば、なに御邸おやしきから御拝領物ごはいりやうものいて、私共わたくしどもまでお赤飯せきはんをおかどおほいのに有難ありがたぞんじますつて。亭「少しえたなア。 ...
八百屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
いひて慰めける内又々妹お富が參りたる御やしきは何と申ところにやお富にも何卒あはして下されと朝夕となくしきりにお安にせめらるれば長庵は愈々いよ/\こうはて妹お富が行きし所はかた御邸おやしきなれさう輕々敷かる/″\しく逢難あひがたし其内都合を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
困るねえ、うけたまはりますればなに御邸おやしきから御拝領物ごはいりやうものきまして私共わたくしどもまでお赤飯せきはん有難ありがたぞんじますついで女房にようばうよろしくてえんだよ。亭「え。妻「本当ほんたうに子供ぢやアなし、しやうがないね、しつかりおしよ。 ...
八百屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)