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待兼
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まちか
ふりがな文庫
“
待兼
(
まちか
)” の例文
やがて
退
(
しさ
)
りて、
手
(
て
)
を
支
(
つか
)
へ、は、は、
申上
(
まをしあ
)
げ
奉
(
たてまつ
)
る。
應
(
おう
)
、
何
(
なん
)
とぢや、とお
待兼
(
まちか
)
ね。
名道人
(
めいだうじん
)
謹
(
つゝし
)
んで、
微妙
(
いみじ
)
うもおはしまし
候
(
さふらふ
)
ものかな。
妙齢
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
待兼
(
まちか
)
ねて問合わせの手紙まで出したのだが、それにも何の返事もなく、約束の日曜日は、いつの間にか
過去
(
すぎさ
)
ってしまった。
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
待兼
(
まちか
)
ねたるは妻君よりも客の大原、早く我が頼み事を言出さんと思えども主人の小山
携
(
たずさ
)
え来れる大荷物を
披
(
ひら
)
くに
忙
(
せわ
)
しくて大原にまで手伝いを頼み
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
折々
更代
(
こうたい
)
に入っていて、一方が戻って来るのを
待兼
(
まちか
)
ねるようにして、飛んで行くのが雄であった。気を付けて見ると、この方が少しばかり尾が太い。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
さう思へばさば/\して別の事もなく普通の月日に戻り、毎日三時のお茶うけも待遠しいくらゐ
待兼
(
まちか
)
ねて頂きます。
愛
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
そこだ! と先生は飛上って
卓
(
つくえ
)
を打った。堪えかねるほど
待兼
(
まちか
)
ねた答を、予期しないアンポンタンから得たので、先生の褒めかたは気狂いじみてたほどだった。
旧聞日本橋:04 源泉小学校
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
殿下も
待兼
(
まちか
)
ねておはすればと促されて、まだ
大尉
(
たいい
)
になりてほどもあらじと見ゆる小林といふ少年士官、口に
啣
(
くわ
)
へし
巻烟草
(
まきタバコ
)
取りて
火鉢
(
ひばち
)
の中へ灰振り落して語りは始めぬ。
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
と息も
吐
(
つ
)
かずに
饒舌
(
しゃべ
)
るのを、私も
固唾
(
かたづ
)
を呑んで
聞澄
(
ききすま
)
していたが、
其
(
そ
)
の
噺
(
はなし
)
の
了
(
おわ
)
るを
待兼
(
まちか
)
ねて
画工と幽霊
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
受話器を耳にあてて
云
(
い
)
うや否や、向うは
待兼
(
まちか
)
ねていたように妙に喉へ詰った
囁声
(
ささやきごえ
)
で
劇団「笑う妖魔」
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
の
愛
(
あい
)
らしき
姿
(
すがた
)
を
待兼
(
まちか
)
ねつゝ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
取次に出た書生が、名刺を握って、何かしら
勢込
(
いきおいこ
)
んで主人の居間に入って来た。見ると、その名刺には、
待兼
(
まちか
)
ねた「三笠龍介」の名が大きく印刷してあった。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
で、
髯旦
(
ひげだん
)
の、どぶりと
徳利
(
とくり
)
を
拔
(
ぬ
)
いて
出
(
で
)
るのを
待兼
(
まちか
)
ねた、
右
(
みぎ
)
の
職人
(
しよくにん
)
、
大跨
(
おほまた
)
にひよい、と
入
(
はひ
)
ると
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「どうしたんだろう」一人が
待兼
(
まちか
)
ねたように云った。
骸骨島の大冒険
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
恐らくこれは栗原さんの取って置きの話の
種
(
たね
)
で、彼は誰にでも、そうした
打開
(
うちあ
)
け話をしても
差支
(
さしつかえ
)
のない
間柄
(
あいだがら
)
になると、
待兼
(
まちか
)
ねた様に、それを持出すのでありましょうが、私もある晩のこと
モノグラム
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
紫玉は
待兼
(
まちか
)
ねたやうに
懐紙
(
かいし
)
を重ねて、伯爵、を清めながら、森の
径
(
こみち
)
へ
行
(
ゆ
)
きましたか、坊主は、と
訊
(
き
)
いた。父も娘も、へい、と言つて、大方
然
(
そ
)
うだらうと言ふ。——
最
(
も
)
う影もなかつたのである。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
待兼
(
まちか
)
ねていた玉村氏は、
直様
(
すぐさま
)
その小函を受取って蓋を開いた。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「ははあ、
御同伴
(
おつれ
)
の奥さんがお
待兼
(
まちか
)
ねで。」
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
また一羽が
待兼
(
まちか
)
ねてトンと下りる。
二、三羽――十二、三羽
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
待
常用漢字
小3
部首:⼻
9画
兼
常用漢字
中学
部首:⼋
10画
“待兼”で始まる語句
待兼顔