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小舎
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ごや
ふりがな文庫
“
小舎
(
ごや
)” の例文
旧字:
小舍
「スパセニア嬢様の死体は、発電
小舎
(
ごや
)
の近所から上がったでやすが、ジーナ嬢様の死体は、ついその辺から上がったでがして……」
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
小舎
(
こや
)
の
外
(
そと
)
へ
出
(
で
)
てからも、
町
(
まち
)
の
中
(
なか
)
を
歩
(
ある
)
いても、この
軽業
(
かるわざ
)
小舎
(
ごや
)
で
鳴
(
な
)
らしている、ドンチャン、ドンチャンの
音
(
おと
)
が
耳
(
みみ
)
についたのでした。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
裾野の草が、人の軒下にはみ出るさびしい町外れとなって、板びさしの突き出た、まん幕の張りめぐらされた木造
小舎
(
ごや
)
に、
扶桑
(
ふそう
)
本社と標札がある。
不尽の高根
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
十日ばかり滞在したのち、李陵は旧友に別れて、
悄然
(
しょうぜん
)
と南へ去った。食糧衣服の類は充分に森の丸木
小舎
(
ごや
)
に残してきた。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
そうして昔の母屋を取払った
遺跡
(
あと
)
が広い麦打場になっている下の段の肥料
小舎
(
ごや
)
の前まで来ると、三人が向い合って立停って、小声で打合せを始めた。
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
モーナルーダオの耕作
小舎
(
ごや
)
には、人知れず数名の男たちが毎日のように集り、なにごとかを謀議しつづけていた。
霧の蕃社
(新字新仮名)
/
中村地平
(著)
「そうだなあ、いよいよ家がこの近くに見つからなかったら、肥料
小舎
(
ごや
)
でも何でもいいから、そこに泊ることにしよう。……とにかく探検しておくんだ。」
次郎物語:03 第三部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
陶器の産地である有田へ着いたのは
午頃
(
ひるごろ
)
だつた。谷川のへりの所々に石を
搗
(
つ
)
き砕く水車
小舎
(
ごや
)
の響きが聞えてゐた。河原に
棄
(
す
)
て散らされた陶器の破片を私は珍らしく見ながら歩いた。
ある職工の手記
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
風車小屋だよりは、ぜいたく至極な物語りで、十二社の汚ない風車
小舎
(
ごや
)
とはだいぶおもむきが違うのであろう。俳句でもつくってみたくなるけれど、どうも、川柳もどきになってしまう。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
たとえ食べものや寝所が欲しさに戸を叩いたとしても、牛
小舎
(
ごや
)
の隅の藁床へなりと寝かしてくれたっていいじゃないか。犬に食わせる
麺麭
(
パン
)
の
片
(
かけ
)
らぐらい
頒
(
わ
)
けてくれたってよさそうなものだ。
乞食
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
あたりはもうすっかり昏れてしまい、向う岸の灯がまばらに、ちらちらとまたたくように見えた。その渡しは六時が刻限なので、渡し
小舎
(
ごや
)
も戸を閉めてい、河岸沿いの道にも通る人は殆んどなかった。
落葉の隣り
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
鶏
小舎
(
ごや
)
の
側
(
そば
)
に
都会と田園
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
その
後
(
あと
)
で、
兄
(
あに
)
は、
物置
(
ものお
)
き
小舎
(
ごや
)
にゆきました。そして、まったく
忘
(
わす
)
れていた、
昔
(
むかし
)
、
地面
(
じめん
)
にたたきつけたくわを、うす
暗
(
ぐら
)
い
中
(
なか
)
から
採
(
と
)
り
出
(
だ
)
しました。
くわの怒った話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
水番
小舎
(
ごや
)
の付近に
繋留
(
けいりゅう
)
された小舟四隻に分乗して、湖心に
漕
(
こ
)
ぎ出しましたが、湖底へ
碇綱
(
いかりづな
)
を下ろす必要も何もありません。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
筑紫野を見晴らす大根畠と墓原の間の
小径
(
こみち
)
の行止まりに、万延寺の本堂と背中合わせにして一軒の非人
小舎
(
ごや
)
がある。
狂歌師赤猪口兵衛:博多名物非人探偵
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
無花果の樹の根もとから、低く一直線に肥料
小舎
(
ごや
)
までとんで行くと、まるで気でも狂ったように、けたたましく叫びたてながら、空に舞いあがろうとした。
南方郵信
(新字新仮名)
/
中村地平
(著)
数年後、今一度李陵は
北海
(
ほっかい
)
のほとりの丸木
小舎
(
ごや
)
を
訪
(
たず
)
ねた。そのとき途中で
雲中
(
うんちゅう
)
の北方を
戍
(
まも
)
る
衛兵
(
えいへい
)
らに会い、彼らの口から、近ごろ漢の辺境では
太守
(
たいしゅ
)
以下
吏民
(
りみん
)
が皆白服をつけていることを聞いた。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
黒いパンツを見た時の、脚のすくむ感情は、現在、加野にとつて、どうしやうもないのである。加野は返事もしないで、ぴゆつと犬を呼ぶ時の口笛を吹いた。自動車
小舎
(
ごや
)
の方で、
微
(
かす
)
かに犬が吠えた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
そして、
堅
(
かた
)
く
棒
(
ぼう
)
をかって、にわとり
小舎
(
ごや
)
の
前
(
まえ
)
にいって、
内
(
うち
)
をのぞいてみますと、六
羽
(
わ
)
のにわとりは、よくふとって、とまり
木
(
ぎ
)
に
止
(
と
)
まって
安
(
やす
)
らかに
眠
(
ねむ
)
っていました。
おおかみと人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
てお呼び声がどこからか聞えるように思ってフイッと眼を
開
(
あ
)
いてみるてえと、コンクリート作りの馬
小舎
(
ごや
)
みてえに狭い
藁束
(
わらたば
)
だらけの床の上へ投げ出されているのに気が付きました。
人間腸詰
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
まだ所々に雪の残っている川岸を進むこと数日、ようやく
北海
(
ほっかい
)
の
碧
(
あお
)
い水が森と野との向こうに見え出したころ、この地方の住民なる
丁霊族
(
ていれいぞく
)
の案内人は李陵の一行を一軒の哀れな丸太
小舎
(
ごや
)
へと導いた。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
……その一軒家は、まだ誰も知らないアイヌ部落の離れ
小舎
(
ごや
)
だろうと云う者が居る。
キチガイ地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
舎
常用漢字
小5
部首:⼈
8画
“小舎”で始まる語句
小舎人
小舎開
小舎人童