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妾
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てかけ
ふりがな文庫
“
妾
(
てかけ
)” の例文
そこは
妾
(
てかけ
)
ものの悲しさですかね。どうして……当人そんなぐうたらじゃない
筈
(
はず
)
です。
意地張
(
いじッぱ
)
りもちっと
可恐
(
こわ
)
いような
婦
(
おんな
)
でね。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
番町のさる旗本の一のお
妾
(
てかけ
)
さんだが、殿の乱行を苦に病んでああもお痛わしく気が触れなすったなどと
真実
(
まこと
)
しやかに言い立てる者もあれば、何さ
釘抜藤吉捕物覚書:05 お茶漬音頭
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
幸いお
妾
(
てかけ
)
の妹君が、そのころ新造さまと申して伊勢殿の
寵愛無双
(
ちょうあいむそう
)
のお妾であられたのを頼って、御家督におん直りのこと様々に伊勢殿へ懇望せられました事の
序
(
ついで
)
で
雪の宿り
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
由「えゝ
私
(
わたくし
)
……あの、ヘヽヽ私が何もソノ
妾
(
てかけ
)
にしたと云う訳でも何でもないので、私は只此の旦那の
家
(
うち
)
へ時々出這入って御用事を伺うだけの事でげすから、ヘヽヽ」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
然れども婦人の心正しく行儀
能
(
よく
)
して
妬心
(
ねたみごころ
)
なくば、去ずとも同姓の子を養ふべし。或は
妾
(
てかけ
)
に子あらば妻に子なくとも去に及ばず。三には淫乱なれば去る。四には
悋気
(
りんき
)
深ければ去る。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
なんでも祖先のある人が
妾
(
てかけ
)
を切った時に、妾の着ていた着物の模様に朝顔がついていたそうで、その後、この屋敷の中で朝顔を見ると、火事に遭うとか、病人がでるとか、お役御免になるとかで
江戸の化物
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
与作病死の
砌
(
みぎり
)
より、
専
(
もつぱ
)
ら切支丹宗門に
帰依
(
きえ
)
致し、隣村の
伴天連
(
ばてれん
)
ろどりげと申す者方へ、繁々
出入
(
でいり
)
致し候間、当村内にても、右伴天連の
妾
(
てかけ
)
と相成候由、取沙汰致す者なども有之、兎角の批評絶え申さず
尾形了斎覚え書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
其
(
それ
)
は
貴方
(
あなた
)
、
横
(
よこ
)
から
見
(
み
)
たり、
縱
(
たて
)
から
見
(
み
)
たり、
種々
(
いろ/\
)
にして
樂
(
たのし
)
みますのでございます。
妾
(
てかけ
)
などと
申
(
まを
)
しますものは、
然
(
さ
)
うしたものでございますとさ。」
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
幸ひお
妾
(
てかけ
)
の妹君が、そのころ新造さまと申して伊勢殿の
寵愛無双
(
ちょうあいむそう
)
のお妾であられたのを頼つて、御家督におん直りのこと様々に伊勢殿へ懇望せられました事の
序
(
ついで
)
で
雪の宿り
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
だから
実家
(
うち
)
へ這入る事も出来ないで斯んな
裏家住居
(
うらやずまい
)
の所へ人を入れて、
妾
(
てかけ
)
と云っても
公然
(
おもてむき
)
届けた訳でもなし、碌なものも着せず、いまに時節が来ると
本妻
(
つま
)
にすると私を
騙
(
だま
)
かして置くじゃアないか
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
資治卿の
噂
(
うわさ
)
をして、……その千人の女に
契
(
ちぎ
)
ると言ふ好色をしたゝかに
詈
(
ののし
)
ると、……二人三人の
妾
(
めかけ
)
妾
(
てかけ
)
、……
故
(
わざ
)
とか知らぬ、
横肥
(
よこぶと
)
りに肥つた
乳母
(
うば
)
まで、此れを聞いて
爪
(
つま
)
はじき、身ぶるひをする
中
(
うち
)
に
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
私
(
わたくし
)
も
彼
(
あれ
)
を
正道
(
しょうどう
)
な女と存じまして、お屋敷ものが
零落
(
おちぶ
)
れて斯様に難儀をして居るとはお気の毒な事だ、あゝ不憫だと思いまして、多分の金子を出して彼の身請を致し、東京へ連帰って私の
妾
(
てかけ
)
にして
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
妾
(
てかけ
)
に
遣
(
よこ
)
せと仰ゃれば直ぐに上げると云って居ります
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“妾”の解説
妾(めかけ、しょう)とは、婚姻した男性が、妻以外にも囲う女性のことで、経済的援助を伴う愛人を指す。
(出典:Wikipedia)
妾
漢検準1級
部首:⼥
8画
“妾”を含む語句
外妾
愛妾
洋妾
妾腹
寵妾
妾宅
妻妾
男妾
妾達
婢妾
妾狂
侍妾
蓄妾
御妾腹
妓妾
妾等
嬖妾
嬪妾
世間妾形気
側妾
...