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妻
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かない
ふりがな文庫
“
妻
(
かない
)” の例文
ガクガクする膝頭を踏み締め踏み締め腰を抱えて
此家
(
ここ
)
へ帰りまして「お医者お医者」と
妻
(
かない
)
に云いながら夜具を
冠
(
かぶ
)
って慄えておりました。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
妻
(
かない
)
が
窓
(
まど
)
から、あなた
様
(
さま
)
のラプンツェルをのぞきまして、
食
(
た
)
べたい、
食
(
た
)
べたいと
思
(
おも
)
いつめて、
死
(
し
)
ぬくらいになりましたのです。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「
妻
(
かない
)
が書斎に追ひ込んぢまつたので、僕は邪魔されようにもされなくなつたのだ。君、いい工夫はないものかしら。」
茶話:07 大正十四(一九二五)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
男というのは当時某会社に出勤していたが、何しろこんなにまで望んで
嫁
(
と
)
った
妻
(
かない
)
のことでもあるから、若夫婦の一家は近所の者も
羨
(
うら
)
やむほど
睦
(
むつま
)
じかった。
二面の箏
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
向うの方からめっかちの
嫗
(
ばあ
)
さんが、三つ位の女の児を抱いて来ましたが、老人はそれを見ると、あの女の児は君の
妻
(
かない
)
じゃといいますから、その男はひどく怒って
涼亭:――序に代へて――
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
妻
(
かない
)
の
記念
(
かたみ
)
だったのです。二人の白骨もともに、革鞄の中にあります。墓も一まとめに持って行くのです。
革鞄の怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
妻
(
かない
)
をもらうのは、
舅姑
(
りょうしん
)
につかえさせるためなのだ。こんなことで何が妻だ。」
珊瑚
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
「私は
妻
(
かない
)
に不幸な者でして……
斯
(
こう
)
申上げると
最早
(
もう
)
御分かりになりましょうが」
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
妻
(
かない
)
が塩で
茹
(
ゆ
)
で、持って来よったようじゃが最初の
中
(
うち
)
は香気が高くてナカナカ
美味
(
おいし
)
いものじゃよ。新
牛蒡
(
ごぼう
)
のようなものじゃ。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
これらの苦痛や煩悶がもとで前よりあった肺病が
一層
(
いっそう
)
悪くなって
終
(
つい
)
に娘はどっと床についた、
妻
(
かない
)
がこんな病気になったからとて、夫は別に医師にかけるではなし
二面の箏
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
西山氏は顔を絵具皿のやうに
真紅
(
まつか
)
にした。
妻
(
かない
)
の里方に立派な
家
(
うち
)
を持つたものは、どうかするとよくそんな顔をするものだ。——だがまあ我慢するさ、何事も
親戚
(
みうち
)
の事だから。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
妻
(
かない
)
は嫁入りの時期を失うから、他から婿を取ると言ったが、わしは、あんたのお父さんと約束があるから、それには耳を傾けなかった、あれもまた決して、他へ往こうとせずに
金鳳釵記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
国に居た頃でも、私が外から帰って来る、母や
妻
(
かない
)
は無愛想でしても、
女児
(
やつ
)
が
阿爺
(
とうさん
)
、阿爺と歓迎して、
帽子
(
ぼうし
)
をしまったり、
其
(
そ
)
れはよくするのです。私も
全
(
まった
)
く女児を亡くしてがっかりしてしまいました。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
何だか横浜の自宅に容易ならぬ事件でも起っているような気がして……
妻
(
かない
)
が愛読している探偵小説の書き振りを見ても、留守宅に大事件が起るのは十中八
少女地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
打ち
打擲
(
ちょうちゃく
)
はまだしもの事、
或
(
ある
)
時などは、
白魚
(
しらお
)
の様な細指を引きさいて、赤い血が流れて痛いので
妻
(
かない
)
が泣くのを見て、カラカラと笑っていると云った様な実に
狂気
(
きちがい
)
じみた冷酷の処置であった。
二面の箏
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
「
妻
(
かない
)
ですか、
妻
(
かない
)
なら多分この電話の片つ方に懸つてるかも知れませんよ。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「大丈夫と思います。今夜、ここへ伺った事は誰も知りませんし……それに
妻
(
かない
)
がズット前、姫草に指環を一つ買って遣るって言った事があるそうですから……」
少女地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
批評家は町で友達に出会つても、
家
(
うち
)
で
妻
(
かない
)
の顔を見ても、すぐこの絵の話をした。もしか自分の裏口に兎が飼つてあつたら、批評家は厭といふ程耳を引張つて栖鳳氏の噂を吹き込んだに相違なかつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
とんでもない
濡衣
(
ぬれぎぬ
)
を着せられて追い出されちゃったんだよ。僕の
妻
(
かない
)
が非常に可愛がっていたんだがね。イヤ。本人も喜んでいるよ。この間と昨日と二度電話をかけてね。
少女地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「それじゃお酒を一斗差し上げますから、私の
妻
(
かない
)
の病気を治して下さいませぬか」
豚吉とヒョロ子
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
三鳥山人
(著)
“妻”の解説
妻(つま)は、女性の配偶者を示す言葉である。
(出典:Wikipedia)
妻
常用漢字
小5
部首:⼥
8画
“妻”を含む語句
後妻
老妻
吾妻
妻覓
亡妻
妻子
妻君
梵妻
新妻
妻妾
妻籠
吾妻鏡
妻女
妻恋
吾妻山
下妻
夫妻
愛妻
吾妻川
嫡妻
...