トップ
>
天道
>
てんたう
ふりがな文庫
“
天道
(
てんたう
)” の例文
「
天道
(
てんたう
)
といふものはありがたいもんだ。春は赤く夏は白く秋は黄いろく、秋が黄いろになると
葡萄
(
ぶだう
)
は紫になる。実にありがたいもんだ。」
土神と狐
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「晦日に近くて月が無いといふのは、何んといふ有難い
天道
(
てんたう
)
樣の覺し召しか、曲者は二階から飛降りて、路地の闇に姿を隱してしまつた相で」
銭形平次捕物控:253 猫の首環
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ぢやあ、最後に殘された田圃は結局どうなるんです? そりやお
天道
(
てんたう
)
さん任せよりほかに仕樣がないんですか?」
生活の探求
(旧字旧仮名)
/
島木健作
(著)
お前はきりしたん伴天連に
騙
(
だま
)
されて居るんではあんまいな。これを見さつしやい。お
天道
(
てんたう
)
さまも、ほれから囲炉裏のおきも、同じに見えるのがどうか。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
此鏡は
天道
(
てんたう
)
さまより
誰
(
たれ
)
にも/\
与
(
あた
)
へおかるれども
磨
(
みがゝ
)
ざればてらさずと、われ
若
(
わか
)
かりし時ある
経学者
(
けいがくしや
)
の
教
(
をしへ
)
に
聞
(
きゝ
)
しと、狐の
話
(
はなし
)
につけ大学の
蹄
(
わな
)
にかけて
風諫
(
ふうかん
)
せしは
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
好
(
い
)
い
顏
(
かほ
)
どころか
普通
(
あたりまへ
)
の
暑
(
あつ
)
い
寒
(
さむ
)
いも
滿足
(
まんぞく
)
には
仰
(
おつ
)
しやらず、
必竟
(
ひつきよう
)
あの
方
(
かた
)
なればこそお
腹
(
はら
)
もたてず
氣
(
き
)
にも
懸
(
か
)
けず
可愛
(
かわい
)
がつて
下
(
くだ
)
さるものヽ、
第
(
だい
)
一
天道
(
てんたう
)
さまの
罸
(
ばち
)
が
當
(
あた
)
らずには
居
(
お
)
りませぬ
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
真赤なお
天道
(
てんたう
)
さんが沈まつしやる……三崎の丘から
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
お
天道
(
てんたう
)
さま見て
雨情民謡百篇
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
「陽氣の良いのはオレのせゐぢやないよ、頼むから少し退いてくれ。草花の芽が一パイに
天道
(
てんたう
)
樣に温ためられてゐるんだ」
銭形平次捕物控:251 槍と焔
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
表
(
おもて
)
の
鹽物
(
しほもの
)
やが
野郎
(
やらう
)
と一
處
(
しよ
)
に、
蜆
(
しゞみ
)
を
買
(
か
)
ひ
出
(
だ
)
しては
足
(
あし
)
の
及
(
およ
)
ぶだけ
擔
(
かつ
)
ぎ
廻
(
まわ
)
り、
野郎
(
やらう
)
が八
錢
(
せん
)
うれば十
錢
(
せん
)
の
商
(
あきなひ
)
ひは
必
(
かな
)
らずある、一つは
天道
(
てんたう
)
さまが
奴
(
やつこ
)
の
孝行
(
かう/\
)
を
見徹
(
みとほ
)
してか、
兎
(
と
)
なり
角
(
かく
)
なり
藥代
(
くすりだい
)
は三が
働
(
はたら
)
き
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
やあ、えゝら、
大
(
でつ
)
かいお
天道
(
てんたう
)
さんだなあ
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
お
天道
(
てんたう
)
さまよ
雨情民謡百篇
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
「お絹さんが昨夜のうちに行方知れずだ。あんな綺麗な娘の死體が辨慶橋なんかに浮いた日にや、
天道
(
てんたう
)
樣も無駄光りだ、大急ぎで出かけませう」
銭形平次捕物控:025 兵粮丸秘聞
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お
天道
(
てんたう
)
さん
未刊童謡
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
「自業自得と言つちや惡いが、町内の綺麗なのを
總甞
(
そうな
)
めして、無事に百までも生きちや、
天道
(
てんたう
)
樣は無駄光りだ」
銭形平次捕物控:286 美男番附
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
天道
(
てんたう
)
樣の下で見ると、決して良い
容貌
(
きりやう
)
ではありませんが、陽氣で仇つぽくて、調子がよくて、これで厚化粧でもしたら、隨分ガラツ八を面喰はせたことでせう。
銭形平次捕物控:045 御落胤殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ちよいと待つてくれ、俺達は御用に來てゐるんだ。此處で師匠の
酌
(
しやく
)
で呑んでゐちや、
天道
(
てんたう
)
樣に濟まねえ」
銭形平次捕物控:276 釣針の鯉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
天道
(
てんたう
)
樣が許して置く筈は無い、それに、女房や
下僕
(
しもべ
)
を殺したのは何んとしても勘辨出來ない
銭形平次捕物控:296 旅に病む女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
などと、娘番附の大關は、
斑
(
まだ
)
らな顏を
天道
(
てんたう
)
樣に照らされて、見得も
嗜
(
たしな
)
みもありません。
銭形平次捕物控:286 美男番附
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「圍ひの中の若旦那も、よく聽いて下さい。どんな事があつたにしても、親御樣に手を擧げては、
天道
(
てんたう
)
樣が許しちや下さらない、こんなところに入れられても、人を
怨
(
うら
)
んではなりませんよ」
銭形平次捕物控:247 女御用聞き
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「八、俺が愚圖々々して居たので、
天道
(
てんたう
)
樣が
裁
(
さば
)
いて下すつたよ」
銭形平次捕物控:305 美しき獲物
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“天道”の解説
天道(てんどう、てんとう)とは、太陽が天空を通過する道をさすが、天体の運行には一定の規則性があるため、転じて天然自然の摂理、天理を意味するようになった。古代中国の原始宗教において、天地に存在する万物の運作は天の意思である「天命」によって決められたものであるとする思想が存在した。これが儒教の経典などを通して日本でも知られるようになり、さらに仏教や日本の在来信仰からも影響を受け、宿命論的な要素を持つ天道思想として中世から近世にかけて広く唱えられた。
(出典:Wikipedia)
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
道
常用漢字
小2
部首:⾡
12画
“天道”で始まる語句
天道様
天道樣
天道花
天道干
天道公平
天道虫
天道公平事
天道是耶非