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しやうか
然し
是は
活きた
話とか、
交際とかと
云ふものとは
又別で、
餘り
適切な
例では
有りませんが、
例へば
書物はノタで、
談話は
唱歌でせう。
『
其所で
例の
唱歌の
一件だがね、
僕は
色々考がへたが
今更唱歌にも
及ぶまいと
思ふのだ
如何だらう。『
日の
出を
見ろ』で
澤山じやアないか。
さりながら
應が
影をも
止めざる
時だに、
厭ふべき
蛇喰を
思ひ
出さしめて、
折角の
愉快も
打消され、
掃愁の
酒も
醒むるは、
各自が
伴ひ
行く
幼き
者の
唱歌なり。
御主意御尤に
候。
日の
出の
唱歌は
思ひ
止まり
候。
淺ましい
哉。
教室に
慣れ
候に
從がつて
心よりも
形を
教へたく
相成る
傾き
有之、
以後も
御注意願上候。
日の
出の
唱歌を
歌ふて
朝寐坊する
人物が
學校から
出るやうになりては
何の
益にも
立つまじく、
其邊御賢慮願上候。