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决然
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けつぜん
主命に
依りて
糸子縁談の申し
込なるべし、
其時雪三决然とせし
聲音にて、
折角の
御懇望ながら
糸子さま
御儀他家へ
嫁したまふ
御身ならねばお
心承るまでもなし
『
宜しい、
移すから』
决然として
王樣が
申されました。やがて
其處をお
通りになつた
女王樣にお
聲をかけさせられ、『ねえ!
此猫を
何處かへ
遣つては
呉れまいか?』
五年前、
彼が
横須賀の
軍港に
於て
永き
袂別を
私に
告ぐる
時、
彼は
决然たる
顏色を
以て
言つたです「
今より五
年の
後には、
必ず
一大功績を
立てゝ、
君に
再會する
事が
出來るだらう」
『イヤ、
左樣では
無いです、
若し
秘密造船所の
仕事に
私の
必要が
無いなら、
料理方でもやります/\。』と
决然言放つと、
此時まで
食卓の
一方に、
默つて
私の
顏を
眺めて
居つた
武村兵曹は
大佐は、
决然たる
顏色を
以て
口を
開いた。