)” の例文
旧字:
やが鉄筆ペンを取上げた。幾度か口の中で云つて見て、頭を捻つたり、眉を寄せたりしてから、「人祖この世に罪を得て、」と云ふ句をいで
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
あの人はモー駄目だめだ、今度こそごねる、あの人が死ねば何某なにがしがその職をぐだろう、その時は此方こっちも位地を進めてもらえる
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
いで男の声はざりしが、間有しばしありていづれより語り出でしとも分かず、又一時ひとしきり密々ひそひそと話声のれけれど、調子の低かりければ此方こなたには聞知られざりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
積雪量の最も多い地域は新潟と富山の両県で、石川県の山間部、山形県の山寄りの土地などがこれにぐのである。
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
これにいでイタリヤのドメニコ・コムパレッチ教授(Prof. Domenico Comparetti)
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
その年の試験に景は落第して、亜魁すなわち経魁五人にぐの成績を得たのは果して王昌であった。鄭も及第した。景はそれがために軽薄だという名がひろまった。
阿霞 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
った御礼おれいまいりにいでおおいのは病気びょうき平癒へいゆ祈願きがん就中なかんずく小供こども病気びょうき平癒へいゆ祈願きがんでございます。
これは昨年大改革の後の事で、父は従来の勤労の関係から、旧家老などにぐ待遇を得て二等士となっていたが、突然知事家より伊勢の藤堂家へ使者に行く事を頼まれた。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
「それはいと安いこと、しからば鳳雲の雲をお前に上げよう。藤次郎の藤をひがしに通わせて、今後東雲と名乗ったがよかろう」とのことに、東雲はよろこび、なお、言葉を
サンチアゴ(英語でセント・ジェームス、仏語でサン・ジャク)大尊者はキリストの大弟子中、ペテロにいだ勢力あり。その弟、ジョアンとともにキリストの雷子と呼ばる。
かくて単に信仰に関することがらにおいて聖なる公会議にいで諸賢の団体ほど信頼せられているおよそいかなる団体も存しないのみでなく、また人文的な哲学におきましても
天子の都にぎ、之にたまうに甲兵衛士のさかんなるを以てしたまえり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
田原町とは勝四郎にぐ二番弟子勝治郎の家をいったのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
これにぐものは国芳くによし御厩川岸おんまやがし雨中の景なるべし。
夕立 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その人は高等中学の制服を着たる二十四五の学生なり。金剛石ダイアモンドいでは彼の挙動の目指めざされしは、座中に宮と懇意に見えたるは彼一人なりければなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
○牛乳は朝と昼と夕と三度に搾りたるものを検査するに昼搾りたるものが脂肪蛋白質の含有量最も多く、夕刻搾りたる者はこれにぎ、朝のものが最も少し。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
いで会員となることをも勧められましたが、とてもまだ会員になる資格はないと辞退をしましたけれども、会頭の佐野氏からもいろいろ御言葉があり、或る時は、同氏のお宅へ招待され
『主筆も定つてる。』と友は言葉をいだ。
札幌 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
妻君「オヤお砂糖が防腐剤になりますか」お登和嬢「お砂糖は塩にいでの防腐剤です。 ...
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
これにいで、彼はそもそも何のゆゑ有りて、肥瘠ひせきも関せざるかの客に対して、かくばかり軽々しく思を費し、又おもひかくるの固執なるや、その謂無いはれなおのれをば、敢て自ら解かんと試みつ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
と、富江は気に乗つて語りぐ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
滋養の功蚕豆そらまめぐ。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)