“亜鉛板”のいろいろな読み方と例文
旧字:亞鉛板
読み方割合
とたんいた28.6%
トタン28.6%
トタンいた28.6%
あえんばん14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
橋の上から見ると、川は亜鉛板とたんいたのように、白く日を反射して、時々、通りすぎる川蒸汽がその上に眩しい横波の鍍金めっきをかけている。
ひょっとこ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
路地の向うはどぶになっていて、板が渡してあったし、その向うは十坪ばかりの空地で、亜鉛板トタンの錆びたのが積み重ねてあったり、瀬戸物のかけらだの、炭俵のぼろだのが捨ててあった。
痀女抄録 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
そこには臼石うすいしがうずたかく積んであり、そのそばに、亜鉛板トタンいたを樹皮へじかに打ち付けてある枯れかかったくりの木が一本あるのを、よく見ておいた。
高い天井を見上げると、亜鉛板あえんばんで屋根がふいてあるのが見えるから、地下室ではなくて、これはやはり地上に建っている普通の建物にちがいないと断言したというのである。
東京要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)