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亀戸
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かめいど
ふりがな文庫
“
亀戸
(
かめいど
)” の例文
旧字:
龜戸
「そんなのじゃありませんよ——今日は飯田町のお
由良
(
ゆら
)
と一緒に
亀戸
(
かめいど
)
の天神様へ藤を見に出かける約束で、朝はやく誘いに行くと——」
銭形平次捕物控:122 お由良の罪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ところが、——その男の家は
亀戸
(
かめいど
)
辺にあるらしいが、子供は蒲団を背負ったまま、神田の多町までいっちまったっていうんだ」
へちまの木
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
時節柄で
亀戸
(
かめいど
)
の藤の噂が出た。藤の花から藤娘の話をよび出して、それから大津絵の話に転じて、更に
鷹匠
(
たかじょう
)
のはなしに移る。
半七捕物帳:15 鷹のゆくえ
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
たとえば藤の花と
牡丹
(
ぼたん
)
のごときはほとんど同時に咲きます。東京の電車の中の広告を見ましても
亀戸
(
かめいど
)
の藤の案内と四ッ目の牡丹の案内とは同時に出ます。
俳句とはどんなものか
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
初午はいうまでもなく
稲荷
(
いなり
)
まつり、雛市は雛の市、梅見は梅見、天神祭りは二十五日の
菅公祭
(
かんこうさい
)
、湯島、
亀戸
(
かめいど
)
、天神と名のつくほどのところはむろんのことだが
右門捕物帖:37 血の降るへや
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
▼ もっと見る
EとUWの三人は同じ
亀戸
(
かめいど
)
の一つ家にゐるのだから一緒なのは不思議はないが、日比谷へ帰るべきYが一緒だつたと云ふ事は、他のものはどうしてもわからなかつた。
監獄挿話 面会人控所
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
ここに
亀戸
(
かめいど
)
、
押上
(
おしあげ
)
、
玉
(
たま
)
の
井
(
い
)
、
堀切
(
ほりきり
)
、
鐘
(
かね
)
ヶ
淵
(
ふち
)
、
四木
(
よつぎ
)
から
新宿
(
にいじゅく
)
、
金町
(
かなまち
)
などへ行く乗合自動車が駐る。
寺じまの記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
遂に決断して
亀戸
(
かめいど
)
天神へ行く事にきめた。
秀真
(
ほつま
)
格堂の二人は
歩行
(
ある
)
いて往た。突きあたって左へ折れると平岡工場がある。こちらの草原にはげんげんが美しゅう咲いて居る。
車上の春光
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
向うから
前橋
(
まえばし
)
竪町
(
たつまち
)
の
商人
(
あきんど
)
が江戸へ商用で出て来て、其の晩
亀戸
(
かめいど
)
の
巴屋
(
ともえや
)
で友達と一緒に一杯飲んで、
折
(
おり
)
を下げていたが酔っているから振り落して仕舞って、
九五縄
(
くごなわ
)
ばかり提げ
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
二人のために
亀戸
(
かめいど
)
の近くに小さな家を見つけ、自分のところにあった世帯道具は何から何まで二人に与えて、そうして自分だけがもとの家に裸同様になって残ったのである。……
花を持てる女
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
今は到底売れないが昔
亀戸
(
かめいど
)
の「ツルシ」といって、今
張子
(
はりこ
)
の亀の子や兵隊さんがありますが、あの
種類
(
たぐい
)
で、裸体の男が前を出して、その
先
(
さ
)
きへ石を附けて、張子の虎の首の動くようなのや
諸国の玩具:――浅草奥山の草分――
(新字新仮名)
/
淡島寒月
(著)
亀戸
(
かめいど
)
から市川へ出、八幡を過ぎ船橋へあらわれ、津田沼から幕張を経、
検見川
(
けみがわ
)
の宿まで来た時であったが、茶屋へ休んで一杯ひっかけ、いざ行こうと腰を上げた時、ふと眼についたものがあった。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
新三郎は其の数ヶ月
前
(
ぜん
)
、
医者坊主
(
いしゃぼうず
)
の
山本志丈
(
やまもとしじょう
)
といっしょに
亀戸
(
かめいど
)
へ梅見に往って、其の帰りに志丈の知っている横川の
飯島平左衛門
(
いいじまへいざえもん
)
と云う
旗下
(
はたもと
)
の別荘へ寄ったが、其の時平左衛門の一人娘のお
露
(
つゆ
)
を知り
円朝の牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「——諸戸さん、
亀戸
(
かめいど
)
ですか」
一本の花
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
天保
(
てんぽう
)
五年正月二日に、本所の
亀戸
(
かめいど
)
天神に近い
白河端
(
しらかわばた
)
というところで、中村
仏庵
(
ぶつあん
)
という奇人が病死した。年は八十四歳であった。
五瓣の椿
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
用人の話によると、小栗の屋敷はどこまでも係り合いで、女の首と碁盤とはひとまず其の屋敷の菩提寺、
亀戸
(
かめいど
)
の慈作寺に預けることになったと云うのです。
半七捕物帳:67 薄雲の碁盤
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「ちょっかいなんか出せるものですか。神妙に後を
跟
(
つ
)
けて行くと、
亀戸
(
かめいど
)
へ行って、深川へ廻って、それから
永代
(
えいたい
)
を渡ってまたこっちへ戻るじゃありませんか」
銭形平次捕物控:071 平次屠蘇機嫌
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
同じ本に
亀戸
(
かめいど
)
神社の画があるが、これは鳥居と
社
(
やしろ
)
とばかりであつてその傍に木立と川とがある。さうしてその近辺には家も何もない、今とは形勢が非常に変つて居たものと見える。
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
「
亀戸
(
かめいど
)
にいたんだけど、
母
(
かア
)
さんが病気で、お金が
入
(
い
)
るからね。こっちへ変った。」
寺じまの記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
亀戸
(
かめいど
)
の
首振
(
くびふり
)
人形 一名つるし
江戸の玩具
(新字旧仮名)
/
淡島寒月
(著)
「正月六日の夜なかだったわね」とおしのは
呟
(
つぶや
)
いた、「
亀戸
(
かめいど
)
の寮の裏、——生垣のところから、燃えあがる火を見ていたわ」
五瓣の椿
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
奥へ通ると、主人夫婦は
陰
(
くも
)
った顔をそろえて半七を迎えて、かの張子の虎というのを出してみせた。虎は
亀戸
(
かめいど
)
みやげの浮人形のたぐいで、背中に糸の穴が残っていた。
半七捕物帳:31 張子の虎
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「四半刻ありゃ、
亀戸
(
かめいど
)
の天神様へ行って有難いお札を頂いて帰って来ますよ」
銭形平次捕物控:069 金の鯉
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
亀戸
(
かめいど
)
のほうの寮で、両親と娘が焼け死んだ、慥かそんな事だったな」歩きだしながら彼は声に出して云った
五瓣の椿
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
その次が
亀戸
(
かめいど
)
の藤、それから
堀切
(
ほりきり
)
の菖蒲という順番で、そのなかでは大久保が比較的に交通の便利がいゝ方であるので、下町からわざ/\
上
(
のぼ
)
ってくる見物もなか/\多かった。
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
おなじ裏長屋でもお津賀の家は小綺麗に住まっているらしく、軒には
亀戸
(
かめいど
)
の
雷除
(
らいよ
)
けの
御札
(
おふだ
)
が貼ってあった。表の戸は相変らず錠をおろしてあるので、内の様子はわからなかった。
半七捕物帳:17 三河万歳
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
むかし
亀戸
(
かめいど
)
で売れっ子だったとか、飲み屋から追い出された、などというような経歴のもちぬしたちで、しかもおちついて世帯を持つということはなく、留さんの貯金を使いはたすと
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
しかし時代の変遷で、その我楽多もだんだんに減って来るので困ります。
大師
(
だいし
)
の
達摩
(
だるま
)
、
雑司
(
ぞうし
)
ヶ
谷
(
や
)
の
薄
(
すすき
)
の
木兎
(
みみずく
)
、
亀戸
(
かめいど
)
の
浮人形
(
うきにんぎょう
)
、柴又の
括
(
くく
)
り
猿
(
ざる
)
のたぐい、
皆
(
みん
)
な私の見逃されないものです。
我楽多玩具
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
むかし
亀戸
(
かめいど
)
で売れっ子だったとか、飲み屋から追い出された、などというような経歴のもちぬしたちで、しかもおちついて世帯を持つということはなく、留さんの貯金を使いはたすと
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
いや、その信心に関係のあることではないのですが、弘化二年正月の二十四日、きょうは
亀戸
(
かめいど
)
の
鷽替
(
うそか
)
えだというので、
午
(
ひる
)
少し前から神田三河町の家を出て、亀戸の天神様へおまいりに出かけました。
半七捕物帳:29 熊の死骸
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「川向うも川向う、
亀戸
(
かめいど
)
の先よ」
へちまの木
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
“亀戸”の解説
亀戸(かめいど、かめど)は、東京都江東区の町名。現行行政地名は亀戸一丁目から亀戸九丁目。住居表示実施済区域。また、亀戸駅および亀戸水神駅を中心とする副都心。
(出典:Wikipedia)
亀
常用漢字
中学
部首:⼄
11画
戸
常用漢字
小2
部首:⼾
4画
“亀戸”で始まる語句
亀戸天神
亀戸天満宮