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どえう
たしか、
三日目が
土曜に
當つたと
思ふ。ばら/\と
客が
入つた。
中に
十人ばかりの
一組が、
晩に
藝者を
呼んで、
箱が
入つた。
申兼ねるが、
廊下でのぞいた。
さうして
次の
土曜か
日曜には
坂井へ
行つて、
一つ
屏風を
見て
來たら
可いだらうと
云ふ
樣な
事を
話し
合つた。
さうして
京都の
月は
東京の
月よりも
丸くて
大きい
樣に
感じた。
町や
人に
厭きたときは、
土曜と
日曜を
利用して
遠い
郊外に
出た。
宗助は
至る
所の
大竹藪に
緑の
籠る
深い
姿を
喜んだ。
「
漸く
冬が
過ぎた
樣ね。
貴方今度の
土曜に
佐伯の
叔母さんの
處へ
回つて、
小六さんの
事を
極めて
入らつしやいよ。あんまり
何時迄も
放つて
置くと
又安さんが
忘れて
仕舞ふから」と
御米が
催促した。