“せいさん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
凄惨60.2%
悽惨13.0%
成算9.3%
聖餐6.5%
凄慘5.6%
正餐1.9%
征驂0.9%
盛餐0.9%
青衫0.9%
青袗0.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
電纜工場の入口を一歩入ると、凄惨せいさんきわまりなき事件の、息詰まるような雰囲気ふんいきが、感ぜられるのだった。
夜泣き鉄骨 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それはよく整い、よく接合し、鱗形うろこがたに並び、直線をなし、均斉きんせいを保ち、しかも凄惨せいさんな趣があった。
あてにしていた夢が、かたっぱしから全部はずれて、大穴あけて、あの悽惨せいさん焦躁しょうそう、私はそれを知っている。
春の盗賊 (新字新仮名) / 太宰治(著)
惟光これみつたちは悽惨せいさんなこの歌声に目をさましてから、いつか起き上がって訳もなくすすり泣きの声を立てていた。
源氏物語:12 須磨 (新字新仮名) / 紫式部(著)
ゆったりとした腹中にその損失をつぐのうて余りある或る成算せいさんがすでにできたかのような感を周囲の旗本にもいだかせた。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
警部はそれを聞くと、少し落ついた。明智ともあろうものが、成算せいさんがなくて、こんなに悠長に構えている筈はないと思ったからだ。
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
彼は聖餐せいさんが風に投げ散らされるのを見る牧師のようであり、偶像の上に通行人がつばしてゆくのを見る道士のようだった。
僧らは菩提達磨ぼだいだるまの像の前に集まって、ただ一個のわんから聖餐せいさんのようにすこぶる儀式張って茶を飲むのであった。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)
凄慘せいさんな血の笑ひが頬にこびり付いて、そのまゝ死の色が上へ刷かれて行くのです。四邊は次第に暗くなりました。
そらつてえるのはとほいやうでちかいやうで一しゆ凄慘せいさんふくんだけぶりである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
白仁しらにさんから正餐せいさん御馳走ごちそうになったときは、民政部内の諸君がだいぶ見えた。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
正餐せいさんほどではないにしても、ひととおり椀や皿や鉢ものが並ぶし、殆んど例外なしに酒が付いた。
長城万里にわた荒蕪くわうぶ落日に乱るゝの所、ちやうたる征驂せいさんをとゞめて遊子天地に俯仰ふぎやうすれば、ために万巻の史書泣動し、満天の白雲つて大地を圧するの思あり。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
十荷じっか酒瓶さかがめを用意し、干魚、乾貝ほしがい、川魚、鳥肉、果実、牛酪ぎゅうらく、菜根など、あらゆる珍味を調理して、当日の盛餐せいさんにそなえた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
青衫又汚馬蹄塵。 青衫せいさん馬蹄ばていの塵に汚る
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
中学生じみた感慨に耽ければ、楓葉荻花瑟瑟ふうようてきかしつしつの秋に、江州の司馬白楽天が、青袗せいさんうるおした琵琶の曲は、かくの如きものがあったかも知れない。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)