“きさく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キサク
語句割合
淡白19.4%
喜作16.7%
気作16.7%
詭策13.9%
気爽8.3%
奇策5.6%
快活5.6%
企策2.8%
愧怍2.8%
木柵2.8%
気剖2.8%
磊落2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
志郎は淡白きさくな軍人気質かたぎ、信吾を除いては誰とも仲が好い。緩々ゆるゆる話をするなんかは大嫌ひで、毎日昌作と共に川にゆく、吉野とも親んだ。——
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
之をきつする其何椀なんわんなるをらざるなり、而して此を食ふを得るはまつたく人夫中の好漢こうかん喜作きさくちからにして、能く害菌と食菌とを区別くべつし、余等をして安全之をくらふを得せしむ
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
気作きさくな心から軽口かるくちなどを云つてまぎらして居る内に、三人目の男の児を生んだ。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
それだけに、彼の戦法も、奇襲、詭策きさくもっぱらとし、戦陣は長期を計り、一気に決戦することを好まず、長期出没して、信長を奔命ほんめいにつからすのが目的かのようであった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
気爽きさくらしい叔母はちょッと垢脱あかぬけのした女であった。まゆの薄い目尻めじりの下った、ボチャボチャした色白の顔で、愛嬌のある口元から金歯の光がれていた。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
余輩よはい常に思うに、今の諸華族が様々の仕組をもうけて様々のことに財を費し、様々のうれいうれえて様々の奇策きさく妙計みょうけいめぐらさんよりも、むしろその財のいまむなしく消散しょうさんせざるにあたり
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
と細君は主人がななめならず機嫌きげんのよいので自分も同じく胸が闊々ひろびろとするのでもあろうか、極めて快活きさくに気軽に答えた。多少は主人の気風に同化されているらしく見えた。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
官兵衛は秀吉としめし合わせて、児島地方に使いし、岡山の浮田直家に会い、共に企策きさくして、毛利家との境に、幾つもの城塞を築かせ、まず境を固めて
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
内に省みてやましからず、自ら反してなおきもまたこの物にして、乃ち天地に俯仰ふぎょうして愧怍きさくするなく、これを外にしては政府教門の箝制する所とならず、これを内にしては五慾六悪の妨碍ぼうがいする所とならず
学校でのお昼休みの時間、運動場のすみの木柵きさくによりかかって、ぼんやり考えこんでいる、道夫の肩を、そういってたたいた者があった。
四次元漂流 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いつも気剖きさくな快川長老はこんな冗談を云いながら注がれた盃をグッと干したが
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
梅子さん、磊落きさくな方ですから、何卒御遠慮なくネ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)