“奇策”の読み方と例文
読み方割合
きさく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
またあるいは音にひびいた軍学者小幡が、はたしてどんな奇策きさくを胸にめているか、それは余人よじんがうかがうことも、はかり知ることもできない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
余輩よはい常に思うに、今の諸華族が様々の仕組をもうけて様々のことに財を費し、様々のうれいうれえて様々の奇策きさく妙計みょうけいめぐらさんよりも、むしろその財のいまむなしく消散しょうさんせざるにあたり
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
とかれは、ふと思いついた胸中の奇策きさくに、ニタリとえつをもらしたが、そのとき、なんの気なしに天井てんじょうを見あげるやいな、かれは、全身の血を氷のごとくつめたくして
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)