快活きさく)” の例文
とさすが快活きさくな男も少し鼻声になりながらなおよいまぎらしていきおいよく云う。味わえば情も薄からぬ言葉なり。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と細君は主人がななめならず機嫌きげんのよいので自分も同じく胸が闊々ひろびろとするのでもあろうか、極めて快活きさくに気軽に答えた。多少は主人の気風に同化されているらしく見えた。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
まぎらしかけたが、ふと目をげて妻の方を見れば妻は無言で我が面をじっとまもっていた。主人もそれを見て無言になってしばしは何か考えたが、やがて快活きさくな調子になって
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)