“かいかつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
快活47.3%
快濶27.3%
快豁9.1%
快闊7.3%
開豁3.6%
解褐1.8%
海濶1.8%
海闊1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
じっと突っ立って、二分間ほど考えこんでいた先生は、心配しんぱいそうにとりまいている生徒たちに気がつくと、きそうな顔で笑って、しかし声だけは快活かいかつ
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
がやがて以前の通りに元気のいい顔色に返ると、ニッコリと白い歯を見せつつ私を振り返った。窓の外を指しつつ快濶かいかつな口調で問うた。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その時の快豁かいかつな気もちは、何ものをもってするも比すべきものがなかった。諸君、解脱げだつは苦痛である。しかして最大愉快である。
謀叛論(草稿) (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
ある国人は快闊かいかつである、ある国人は機敏である、ある国人は耐忍が強いというが如く、他国人の長所を見るにつけても、自分の短所が一層あきらかになると思う。
真の愛国心 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
霞亭解褐かいかつの年は、わたくしは岡本花亭の尺牘に本づいて辛巳となした。花亭は壬午九月四日に「去年福山侯の聘に応じ解褐候」と云つてゐる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
わたくしは今藤陰解褐かいかつの事を記するに当つて、此問題を再検しようとおもふ。それは藤陰の孫国助さんが頃日このごろ其蔵儲の秘をひらいてわたくしに示したからである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
かつて向象賢や蔡温や宜湾朝保と共に窮屈千万なる天地に住んでいた所の沖縄人は、今や天空海濶かいかつな世界に住むようになりました。
琉球史の趨勢 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
それを想うと駒井は、自分というものに翼を与えて、天空の間を舞い、海闊かいかつの間を踊り、過去と境遇の立場を、すっかり振い落してしまう。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)