快闊かいかつ)” の例文
それがどういう目的のために何の情熱からということもなく快闊かいかつそのものが働くことをりて、時間と空間をはさみ刻んで行くとしか思えない。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ある国人は快闊かいかつである、ある国人は機敏である、ある国人は耐忍が強いというが如く、他国人の長所を見るにつけても、自分の短所が一層あきらかになると思う。
真の愛国心 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
今しがた私を揺り起した青木という患者は、こう云って快闊かいかつに笑いながら半身を起した。私も同時に寝台の上に起き直ったが、その時に私はビッショリと盗汗ねあせいているのに気が付いた。
一足お先に (新字新仮名) / 夢野久作(著)
正しいことは相当主張し、快闊かいかつに、はたからその不機嫌を吹き散らしてしまうがいい。
良人教育十四種 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)