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淡白
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きさく
ふりがな文庫
“
淡白
(
きさく
)” の例文
かと思へば、些細の事にも其齒を
露出
(
むきだし
)
にして
淡白
(
きさく
)
らしく笑ふ。よく物を言ふ眼が間斷なく働いて、解けば手に餘る程の髮は黒い。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
志郎は
淡白
(
きさく
)
な軍人
気質
(
かたぎ
)
、信吾を除いては誰とも仲が好い。
緩々
(
ゆるゆる
)
話をするなんかは大嫌ひで、毎日昌作と共に川にゆく、吉野とも親んだ。——
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
村の人達は、富江を
淡白
(
きさく
)
な、さばけた、面白い
女
(
ひと
)
として心置なく
待遇
(
あしら
)
つてゐる。殊にも小川の母——お柳にはお
贔負
(
きにいり
)
で、よく
其
(
その
)
家
(
いへ
)
にも出入する。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
思ふ事は何でも言ふといつた樣な
淡白
(
きさく
)
な質で、時々間違つた事を喋つては
衆
(
みんな
)
に笑はれて、ケロリとしてゐる兒であつた。
札幌
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
思ふ事は何でも言ふといつた様な
淡白
(
きさく
)
な
質
(
たち
)
で、時々間違つた事を喋つては
衆
(
みんな
)
に笑はれて、ケロリとしてゐる児であつた。
札幌
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
肉の緊つた青白い細面の、醜い顔ではないが、少し
反歯
(
そつぱ
)
なのを隠さうとする様に薄い唇を
窄
(
すぼ
)
めてゐる。かと思へば、些細の事にも其歯を
露出
(
むきだし
)
にして
淡白
(
きさく
)
らしく笑ふ。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
一時間許りで源助は歸つて來たが、先樣の奧樣は
淡白
(
きさく
)
な人で、お八重を見るや否や、これぢや水道の水を半年もつかふと、大した美人になると言つた事などを語つた。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
一時間許りで源助は帰つて来たが、先様の奥様は
淡白
(
きさく
)
な人で、お八重を見るや否や、これぢや水道の水を半年もつかふと、大した美人になると言つた事などを語つた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
止宿人
(
おきやく
)
の方でも、根が愚鈍な
淡白
(
きさく
)
者だけに面白がつて盛んに
揶揄
(
からか
)
ふ。
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
極く
淡白
(
きさく
)
に見せて居たが、何も云はねば云はぬにつけて、私は又此人の
頭腦
(
あたま
)
がモウ餘程
乾涸
(
ひからび
)
て居て、漢文句調の幼稚な文章しか書けぬ事を知つて居るので、それとなく腹の中でフフンと云つて居る。
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“淡白”の意味
《名詞》
「淡泊」の別表記。
(出典:Wiktionary)
淡
常用漢字
中学
部首:⽔
11画
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
“淡白”で始まる語句
淡白者