蜃気楼しんきろう
或秋の午頃、僕は東京から遊びに来た大学生のK君と一しょに蜃気楼を見に出かけて行った。鵠沼の海岸に蜃気楼の見えることは誰でももう知っているであろう。現に僕の家の女中などは逆まに舟の映ったのを見、「この間の新聞に出ていた写真とそっくりですよ。」 …
作品に特徴的な語句
さが ほのめ ぜん うしろ かえ まば すぐ うらやま 木履ぽっくり のち あいだ おと におい 篠垣しのがき 草履ぞうり 芋粥いもがゆ 腹這はらば あご はず 笹垣ささがき まゆ からす あと 上総かずさ 鵠沼くげぬま 藍色あいいろ たもと すそ かく 陽炎かげろう わけ たれ みち かかと わだち たくま くぎ くわ しきい 咄嗟とっさ 彼是かれこれ かす 常談じょうだん もっと うち 夕飯ゆうめし うず ただ たちま 午飯ひるめし 午頃ひるごろ 勿論もちろん たたず 二十はたち 両袖りょうそで 牛車うしぐるま 悪戯いたずら 憂鬱ゆううつ こしら しばら 東家あずまや こずえ 次手ついで 死骸しがい ほとん 汐木しおぎ なみ 海松みる 海艸うみぐさ 瀝青チャン