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香取
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かとり
ふりがな文庫
“
香取
(
かとり
)” の例文
あとに残ったのは竜之助と、かの変人、実は変人でも
愚物
(
ぐぶつ
)
でもない、水戸の人で山崎
譲
(
ゆずる
)
。新徴組の一人で、
香取
(
かとり
)
流の棒をよく使います。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
こうして、第三に選ばれた美しい乙女は、娘を持つ奴国の宮の母親たちのまだ誰もが予想さえもしなかった
訶和郎
(
かわろ
)
の妹の
香取
(
かとり
)
であった。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
しかし狭苦しい東京湾も当時の保吉には驚異だった。奈良朝の歌人は海に寄せる恋を「
大船
(
おおふね
)
の
香取
(
かとり
)
の海に
碇
(
いかり
)
おろしいかなる人かもの思わざらん」
少年
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
朝家の法制にもかつて天神
地祇
(
ちぎ
)
を分たれたが、のちの
宗像
(
むなかた
)
・
賀茂
(
かも
)
・八幡・熊野・
春日
(
かすが
)
・
住吉
(
すみよし
)
・
諏訪
(
すわ
)
・
白山
(
はくさん
)
・
鹿島
(
かしま
)
・
香取
(
かとり
)
のごとく、有効なる組織をもって神人を諸国に派し
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
大船
(
おほふね
)
の
香取
(
かとり
)
の
海
(
うみ
)
に
碇
(
いかり
)
おろし
如何
(
いか
)
なる
人
(
ひと
)
か
物
(
もの
)
念
(
おも
)
はざらむ 〔巻十一・二四三六〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
同君は千葉縣の人、いつか一緒に
香取
(
かとり
)
鹿島
(
かしま
)
から霞ヶ浦あたりの水郷を廻らうといふ事になつてゐたのである。その日私は自分の出してゐる雜誌の七月號を遲れて編輯してゐた。
水郷めぐり
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
「おお、わしのいたところか、じつは、そちだけにいってきかすが、わしはゆえあって、
常陸
(
ひたち
)
鹿島
(
かしま
)
の宮、
下総
(
しもうさ
)
香取
(
かとり
)
の
両
(
りょう
)
神社に、七日ずつの
祈願
(
きがん
)
をこめて
参籠
(
さんろう
)
しておったのじゃ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
先ず
香取
(
かとり
)
鹿島
(
かしま
)
及び
息栖
(
いきす
)
の三社、それに
流山
(
ながれやま
)
在の
諏訪
(
すわ
)
の宮、常陸は阿波村の大杉明神、
立木村
(
たつきむら
)
の
蛟𧍑
(
みずち
)
神社、それ等の神々に詣で、身も心も二つながら清めて、霊剣一通り振り納め
死剣と生縄
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
是から出船宿へ参るには、太田屋と申します宿屋の
向横町
(
むこうよこちょう
)
を
真直
(
まっすぐ
)
に這入りますと、突当りに
香取
(
かとり
)
神社の鳥居がありまして、
傍
(
わき
)
に
青面金剛
(
せいめんこんごう
)
と
彫付
(
ほりつ
)
けた
巨
(
おお
)
きな石塚が建って居ります。
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「まず第一に、
香取
(
かとり
)
防衛司令官の
告諭
(
こくゆ
)
であります。司令官閣下を御紹介いたします」
空襲警報
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
香取
(
かとり
)
鹿島
(
かしま
)
を
巡
(
めぐ
)
り佐原より舟行して
銚子
(
ちょうし
)
に
抵
(
いた
)
り、九十九里浜を過ぎて
東金
(
とうがね
)
に往き門人遠山雲如をその村居に訪うた。雲如は江戸の人、詩酒風流のために家産を失い東金に隠棲している奇人である。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
そのきびしい
掟
(
おきて
)
の目をくぐって、箱根や草津へ湯治にゆくとか、
筑波
(
つくば
)
や
赤城
(
あかぎ
)
、富士などへ山登りをするとか、水戸の浜から
鹿島
(
かしま
)
、
香取
(
かとり
)
に参詣するなど、結構よろしくやっている例も稀ではなかった。
滝口
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
香取
(
かとり
)
の海は川となりて
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
そのとき、一人の
乙女
(
おとめ
)
が垂れ下った柳の糸の中から、
慄
(
ふる
)
える両腕に
水甕
(
みずがめ
)
を持って現れた。それは兵部の宿禰の命を受けた訶和郎の妹の
香取
(
かとり
)
であった。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
諏訪様が
鹿島
(
かしま
)
、
香取
(
かとり
)
の神に降参なされたことをきいて、失望してここから別れて、越後へお帰りになったなどというのは、後に歴史の本を読んだ人の考えたことで、
安房
(
あわ
)
や上総で
日本の伝説
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
香取
(
かとり
)
氏はかう
病牀
(
びやうしやう
)
にある夏雄の心理を解釈した。
私
(
わたし
)
も恐らくさうだらうと思ふ。所がその
後
(
ご
)
或男に、この逸話を話して聞かせたら、それはさもあるべき事だと、即座に賛成の意を表した。
点心
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
かとりの海と
人麿
(
ひとまろ
)
は詠みました、かとりといえば、たれしもが当然、
下総
(
しもうさ
)
常陸
(
ひたち
)
の
香取
(
かとり
)
鹿島
(
かしま
)
を聯想いたします、はるばると
夷
(
えびす
)
に近い香取鹿島の
大海原
(
おおうなばら
)
に、大船を浮べて碇泊した大らかな気持
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
一人は踊の中で、君長の視線の的となっていた濃艶な若い大夫の妻であった。一人は松明の明りの下で、兄の
訶和郎
(
かわろ
)
と並んで立っている
兵部
(
ひょうぶ
)
の宿禰の娘、
香取
(
かとり
)
であった。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
ゆえにかりに二三の同名の大字が地形やや相似たとしても必ずしも一つを他の原因とはすることができないが同じ地名は二つだけ他にある。一つは
下総
(
しもうさ
)
香取
(
かとり
)
郡
多古
(
たこ
)
町の大字である。
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
鹿島
(
かしま
)
・
香取
(
かとり
)
の二大社の前面まで、海の潮がゆたかに
湛
(
たた
)
えていた時代に、
印度
(
インド
)
の仏さまとやや近い名をもった海の神が、船に乗り数々の福徳を満載して、たとえば宮古島の
世積綾船
(
よづみあやふね
)
のように
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
シバスズメ、ニワスズメ 同
香取
(
かとり
)
郡
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
香
常用漢字
小4
部首:⾹
9画
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
“香取”で始まる語句
香取秀真
香取屋
香取流
香取神宮
香取郡