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遂
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とげ
ふりがな文庫
“
遂
(
とげ
)” の例文
不思議なもので一度、良心の力を失なうと今度は反対に積極的に、不正なこと、思いがけぬ
大罪
(
たいざい
)
を
成
(
な
)
るべく為し
遂
(
とげ
)
んと務めるものらしい。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
吐
(
はい
)
て
遂
(
つひ
)
に其夜の九ツ時に感應院は
淺
(
あさ
)
ましき
最期
(
さいご
)
をこそ
遂
(
とげ
)
たりける名主を始め
種々
(
しゆ/″\
)
詮議
(
せんぎ
)
すれば
煤掃
(
すゝはき
)
の
膳部
(
ぜんぶ
)
より外に何にも
喰
(
たべ
)
ずとの事なり
依
(
よつ
)
て膳部を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
神よ、オオ神よ、日々年々のこの
婢女
(
しもめ
)
の苦痛を哀れと見そなわし、
小児
(
こども
)
を側に、臨終を
遂
(
とげ
)
させ玉うを謝し
奉
(
たてま
)
つる。
忘れ形見
(新字新仮名)
/
若松賤子
(著)
而
(
す
)
るとお前は中々此の望を
遂
(
とげ
)
させて呉れるやうな女ぢやない、で
段々
(
だん/\
)
飽いて來るやうになツたんだ。お前も
間尺
(
ましやく
)
に合はんと思ツてゐるだらうが、
俺
(
おれ
)
も
充
(
つま
)
らんさ。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
彼の胸中に浮びし救世の大方策は彼大政治家となりて社会改良を
遂
(
とげ
)
んとするにありき、彼思えらく、我に世界を統御するの才能あり、我一挙して
羅馬人
(
ろまじん
)
を放逐し
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
▼ もっと見る
遂
(
とげ
)
たと云ふのだが実に下だらない事に死んだものだとしか私には思はれない。
女教員の縊死:(三面記事評論)
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
ゆくりなくも世を
遯
(
のが
)
れて。自得の門に三宝の
引接
(
いんぜう
)
を
希
(
こひねが
)
ひしかば。遂に念願成就して。けふ往生の素懐を
遂
(
とげ
)
なん。…………
又
(
また
)
只
(
たゞ
)
汝は畜生なれども。国に大功あるをもて。
軈
(
やが
)
て国主の
息女
(
むすめ
)
を獲たり。
処女の純潔を論ず:(富山洞伏姫の一例の観察)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
何とせん憐れにも亦いぢらしき有樣よと思ふうち
母子
(
おやこ
)
の歩みは遲けれど驅ける車の早ければ
見顧
(
みかへり
)
ても見えずなりぬ
此母子
(
このおやこ
)
の
境界
(
きやうがい
)
はいかならん影の如く是に伴ひて見たしまた成し
遂
(
とげ
)
らるゝものならば力を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
遂
(
とげ
)
の
日
(
ひ
)
までは
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
呼立る時大岡殿
席
(
せき
)
を進まれ是迄段々吟味を
遂
(
とげ
)
し通り最早其方
罪
(
つみ
)
に伏したるやと云れしかば憑司は
左右
(
さう
)
恐
(
おそ
)
れぬ
體
(
てい
)
にて私し悴を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
故郷
(
ふるさと
)
を離れる事が出来ないので、七年という実に面白い気楽な生涯をそこで送り、
極
(
ごく
)
おだやかに往生を
遂
(
とげ
)
る時に、僕をよんで、これからは兼て
望
(
のぞみ
)
の通り、船乗りになっても
好
(
よい
)
といいました。
忘れ形見
(新字新仮名)
/
若松賤子
(著)
遂
(
とげ
)
の日までは
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
其方共儀長八
娘
(
むすめ
)
身受
(
みうけ
)
相談
(
さうだん
)
の儀は
公儀
(
かみ
)
に於ても孝心を御賞し有るに
付
(
つき
)
利欲
(
りよく
)
に
關
(
かゝは
)
らず
深切
(
しんせつ
)
に
懸合
(
かけあひ
)
を
遂
(
とげ
)
遣はすべし
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“遂”の解説
遂(すい)は、夏代に建国された諸侯国。舜の末裔の虞遂が受封された。夏・殷・西周・春秋時代に存続した。春秋時代に魯に服属した。周の釐王元年(紀元前681年)斉の桓公により滅亡した。遂の滅亡で魯の荘公に圧力をかけた。遂についての歴史的記載は主に孔子の『春秋』による。
(出典:Wikipedia)
遂
常用漢字
中学
部首:⾡
12画
“遂”を含む語句
遂々
仕遂
遂行
添遂
韓遂
討遂
為遂
褚遂良
完遂
毛遂
爲遂
成遂
不遂
未遂入水
遣遂
遂高
遂良
遂次
遂得
遂事
...