“引接”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんじょう75.0%
いんぜう25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紫の雲の、本願寺の屋の棟にかかるのは引接いんじょうの果報ある善男善女でないと拝まれない。が紅の霞はその時節にここを通る鰯売いわしうり鯖売さばうりも誰知らないものはない。
瓜の涙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
清閑の池亭のうち、仏前唱名しょうみょう間々あいあいに、筆を執って仏菩薩ぼさつ引接いんじょうけた善男善女の往迹おうじゃくを物しずかに記した保胤の旦暮あけくれは、如何に塵界じんかいを超脱した清浄三昧しょうじょうさんまいのものであったろうか。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ゆくりなくも世をのがれて。自得の門に三宝の引接いんぜうこひねがひしかば。遂に念願成就して。けふ往生の素懐をとげなん。…………またたゞ汝は畜生なれども。国に大功あるをもて。やがて国主の息女むすめを獲たり。