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逆巻
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さかま
ふりがな文庫
“
逆巻
(
さかま
)” の例文
旧字:
逆卷
参木はその
逆巻
(
さかま
)
く棉にとり巻かれると、いつものように思うのだ。……生産のための工業か、消費のための工業かと。
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
黄河は
逆巻
(
さかま
)
き、大山は崩れ、ふたたび天地
開闢
(
かいびゃく
)
前の
晦冥
(
かいめい
)
がきたかと思われた。袁紹は
甲
(
よろい
)
を着るいとまもなく、
単衣帛髪
(
たんいきんはつ
)
のまま馬に飛び乗って逃げた。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この民族の力強い
混沌
(
こんとん
)
たる思想は、音楽や詩の大河となって
逆巻
(
さかま
)
き、全ヨーロッパはその河水を飲みに来る。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
そこでその
明
(
あ
)
くる日は、
朝早
(
あさはや
)
くから
起
(
お
)
きて、また川へ出てみますと、まあどうでしょう、じつにりっぱな
橋
(
はし
)
が、
何丈
(
なんじょう
)
という
高
(
たか
)
さに、
水
(
みず
)
が
渦巻
(
うずま
)
き
逆巻
(
さかま
)
き
流
(
なが
)
れている
大川
(
おおかわ
)
の上に
鬼六
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
本所化物屋敷の荒れ庭に、
血沫
(
ちしぶき
)
をあげて
逆巻
(
さかま
)
く十手の浪と左手の剣風……。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
かの
逆巻
(
さかま
)
く波に分け入りし宮が、息絶えて浮び出でたりし
其処
(
そこ
)
の景色に、似たりとも
酷
(
はなは
)
だ似たる岸の
布置
(
たたずまひ
)
、
茂
(
しげり
)
の
状況
(
ありさま
)
、
乃至
(
ないし
)
は
漾
(
たた
)
ふる水の
文
(
あや
)
も、
透徹
(
すきとほ
)
る底の
岩面
(
いはづら
)
も、広さの程も、位置も、
趣
(
おもむき
)
も
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
許
(
ゆる
)
されたのか、
風
(
かぜ
)
が
変
(
か
)
わって、
英吉
(
えいきち
)
の
船
(
ふね
)
をいままでとは
反対
(
はんたい
)
の
方角
(
ほうがく
)
に
吹
(
ふ
)
きつけると、
逆巻
(
さかま
)
く
波
(
なみ
)
は、つぎからつぎへと、
船
(
ふね
)
をほんろうして、ちょうど
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
をもてあそぶようでありましたが、
船
(
ふね
)
は
海の踊り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それから
彼
(
あ
)
の靴の
請負
(
うけおひ
)
の時はドウだ、糊付けの
踵
(
かゝと
)
が雨に離れて、水兵は
繩梯
(
はしご
)
から落ちて
逆巻
(
さかま
)
く
濤
(
なみ
)
へ
行衛
(
ゆくゑ
)
知れずになる、艦隊の方からは
劇
(
はげ
)
しく苦情を持ち込む、本来ならば、
彼時
(
あのとき
)
山木にしろ、君にしろ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
漕げ、
逆巻
(
さかま
)
くを、千波万波
晶子詩篇全集拾遺
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
「もう
洪水
(
おおみず
)
になろうと、この川が幾つ
集
(
よ
)
って
逆巻
(
さかま
)
こうと、びくともする土ではないぞ」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
逆
常用漢字
小5
部首:⾡
9画
巻
常用漢字
小6
部首:⼰
9画
“逆”で始まる語句
逆
逆上
逆立
逆手
逆鱗
逆様
逆落
逆茂木
逆捻
逆襲