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みがまえ
ふりがな文庫
“
身構
(
みがまえ
)” の例文
といいながら
突込
(
つッこ
)
むように
煙管
(
きせる
)
を
納
(
い
)
れた、仕事に
懸
(
かか
)
る
身構
(
みがまえ
)
で、
頭
(
かしら
)
は素知らぬ顔をして
嘯
(
うそぶ
)
きながら、揃えて下駄を
掻掴
(
かいつか
)
めり。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
猛然として文角が、
立閉
(
たちふさ
)
がりつつ角を振りたて、寄らば突かんと
身構
(
みがまえ
)
たり。「さては加勢の者ありや。
這
(
しゃ
)
ものものし金眸が、死物狂ひの
本事
(
てなみ
)
を見せん」
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
さて見付け出した蟷螂君の
傍
(
そば
)
へはっと風を切って
馳
(
か
)
けて行く。するとすわこそと云う
身構
(
みがまえ
)
をして鎌首をふり上げる。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
太い電燈の柱の立っているあたりにはいつの間に誰がこしらえたのか大きな
雪達磨
(
ゆきだるま
)
が二つも出来ていた。自動車の運転手と
鍛冶屋
(
かじや
)
の職人が野球の
身構
(
みがまえ
)
で雪投げをしている。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
山三郎は何も
彼
(
か
)
も知り抜いて居ると心得たから、圖書は備前盛景を引抜いて斬ろうと思ったが、相手の
身構
(
みがまえ
)
に驚きまして、鉄砲を取って直ぐに山三郎を打殺そうと致したが
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
言葉はたいへんていねいですが、敵の
身構
(
みがまえ
)
はたいへんものすごいです。多分彼は、こういうていねいな日本語はしゃべれますが、乱暴な日本語をしゃべることができないのでしょう。
怪塔王
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
夫人すっと座を立ち、正面、鼓の緒の欄干に立ち
熟
(
じっ
)
と
視
(
み
)
る時、図書、雪洞を
翳
(
かざ
)
して高く天守を見返す、トタンに大入道さし
覗
(
のぞ
)
きざまに雪洞をふっと消す。図書
身構
(
みがまえ
)
す。
天守物語
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
後
(
しりえ
)
を
顧
(
ふりかえ
)
りて見れば、真白なる
猟犬
(
かりいぬ
)
の、われを噛まんと
身構
(
みがまえ
)
たるに、黄金丸も少し
焦燥
(
いら
)
つて
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
南無観世音大菩薩
(
なむかんぜおんだいぼさつ
)
………助けさせたまえと、散策子は心の
裏
(
うち
)
、
陣備
(
じんぞなえ
)
も
身構
(
みがまえ
)
もこれにて
粉
(
こな
)
になる。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
赤熊は
身構
(
みがまえ
)
、
口吻
(
くちぶり
)
、さて、急に七つ八つ年を取ったように
老実
(
じみ
)
に力なく言うのであった。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と云うと、
一刎
(
ひとは
)
ね刎ねたままで、
弾機
(
ぜんまい
)
が切れたようにそこに
突立
(
つった
)
っていた
身構
(
みがまえ
)
が崩れて、境は草の上へ
投膝
(
なげひざ
)
で腰を落して、雲が
日和下駄
(
ひよりげた
)
穿
(
は
)
いた大山伏を、足の
爪尖
(
つまさき
)
から見上げて黙る。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
驚破
(
すわや
)
と奥で起直って、早や
身構
(
みがまえ
)
をしたと見える——
慌
(
あわただ
)
しい耳にも、なおがったりと戸棚の前の怪しげな
響
(
ひびき
)
がまた聞えたのに、
堪
(
たま
)
りかねて
主人
(
あるじ
)
を呼ぶと——向うへ、突当りの縁が折曲った処に
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
而
(
そ
)
して何かの、お前様
其
(
そ
)
の鉄砲を打つて
歩行
(
ある
)
かしやるでござるかの。」と糸を
繰
(
く
)
る手を両方に
開
(
ひら
)
いてじつと、此の媼の目は、怪しく光つた如くに思はれたから、桂木は
箸
(
はし
)
を置き、心で
身構
(
みがまえ
)
をして
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
扉
(
と
)
が閉ると、教頭
身構
(
みがまえ
)
を崩して、仰向けに笑い懸けて
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
構
常用漢字
小5
部首:⽊
14画
“身”で始まる語句
身体
身
身上
身装
身扮
身體
身動
身長
身代
身悶